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NEW VISION WEB版 vol.14
vol.14[掲載内容]
『会長からの手紙』
 イプラス脳力開発トレーニング協会 会長 志賀 一雅[ CLICK ]


対談「『心』と『脳』」
 対談 志賀一雅 × 鈴木 秀子[ CLICK ]


先生に聞きたい! 第6回 石黒 哲明 氏[ CLICK ]

『この人をご紹介』細田 采花 さん[ CLICK ]

専門学校での脳力開発トレーニング[ CLICK ]
・KBC学園
・船橋情報ビジネス専門学校
・日本工学院八王子専門学


競艇学校レポート やまと競艇学校[ CLICK ]

『全国のイプラスジムより』イプラスジム松山[ CLICK ]

『イプラスキャラバン』[ CLICK ]

 会長からの手紙
志賀一雅 ご挨拶  「紺屋の白袴」という諺があります。折角いい腕をもちながら自分のことには使わないという意味です。繁盛している染物屋さんがお客様への対応で精一杯となり、自分の袴は染めている暇がないという皮肉を込めた表現です。忙しければ物理的に無理かも知れませんが「忙中閑あり」で何とかなるものです。ましてや、メンタルトレーニングは数秒でできることですから、必要なときはいつでも使うようにしてください。
今年の前半は全国のイプラスジムを何箇所か訪問しました。藤山守重社長とのジョイント講演やSRPセミナーを開催していただき、イプラスの会員やトレーナー、オーナーの方々とも親しくお目にかかり、いろいろ話し合いができました。その中には悩み事の相談も多々ありました。でも、悩み事を解決する最善の知恵は自分の脳の中に潜在しています。ただ、これまでは思いつかなかっただけです。それを思いつくようにするための方法が「課題解決のプログラム」です。どうしたら悩みが解決できるかの具体的な方法は、相談された私にも分かりません。そこで、「課題解決のプログラム」を行うように薦めます。そうすると後日、解決できた喜びが報告されてきます。経済が高度成長の時代でしたら、うまくいった方法を真似すれば成功します。だから模倣が急増しました。問題解決も、うまくいった方法を参考にすればだいたい解決しました。でも、今は真似をしても、参考にしてもうまくいきません。むしろ悪くなることさえあります。カオスだからなのです。カオスは、いま最先端科学で注目されている現象ですが、難しいのでHPで解説しますね。要は、一人の卓越した知恵ではうまくいかず、皆の知恵・衆知が大切なのです。最近の傾向として、従来型のwww.から Web2.0型が急速に広がっています。PCでは、OSをWindows から Linux へ変える人がどんどん増えてきました。
 時代の流れは、しっかりしたリーダーに委ねるのではなく、立場や目的の違う人たちが、それぞれの考えに基づいた行動をしていると、一見無秩序に思われますが、気がついてみると、「みんなの意見」は案外正しい、ということになっています。だから大いに語り合い、その中からイプラスジムの方向を決めるのがよいのではないでしょうか。

イプラス脳力開発トレーニング協会 会長
志賀 一雅

 対談 志賀一雅 × 鈴木 秀子 「『心』と『脳』」
 「我思う、ゆえに我あり」
志賀 大変ご無沙汰しております。確か20年ほど前ですから・・・ 随分経ちますね。先だって図らずもサトルエネルギー学会でお会いして、懐かしくいろいろ思い出されて、ぜひお話を伺いたいと今回の対談を考えました。よろしくお願いします。
鈴木 お久しぶりです。こちらこそよろしくお願いいたします。
志賀 編集部からの要請は「心と脳」というテーマで語って欲しいということで、主観的な「心」の働きと客観的な「脳」の働きとをどう融合させるか、難しいですね。幸い脳科学が進歩しましたから話がはずむと思います。いまの科学的な方法論は、17世紀前半にルネ・デカルトが心と体を分けて考えようという発想から出発していて、心と体を一緒にすると複雑過ぎて現象が分らない。本当は分けられないけれど、ひと先ず「心」はどけておいて物質現象だけを観察しよう。そうしたら飛躍的に科学が進歩した・・・ 喜んだのはニュートンではないでしょうか。リンゴが木から落ちるのを見て、なぜ月は落ちてこないのだろうか。それはリンゴにはリンゴの、月には月の心があるからで、全ては神の御心としたのでは、それで完結して先に進めない。とりあえず「心」をどけておいて現象を観察したら万有引力の法則を思いついた。それから500年、近代科学技術は飛躍的に進歩して、私たちはその恩恵にあずかっていますが、そろそろ、どけておいた「心」を真剣に考えないとひどいことになりそうですよね。皮肉なことに便利な社会になるほど心がむなしくなる。だからデカルトを批判する人が多い。でも、デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言っていますよね。解釈はいろいろでしょうが、私は「幸せな我を思うと、幸せな我が存在する」と解釈したいのです。
鈴木 「幸せな我を思うと、幸せな我になる」。これからの世の中、そういった考えにどんどんなるのではないでしょうか。
志賀 そうなるといいんですが、客観的にみて幸せな状態でも「自分はまだ幸せでない」と思うと主観的には幸せを感じていない。そして、脳は思った通りに反応しますから自ら幸せでない状態を作ってしまう。
鈴木 なるほど。私は心と向きあう活動をしているのですが、その中で、あととりの息子さんを突然の交通事故で亡くした方など、聞くのに耐えがたいほどの苦しみと不幸に直面しているたくさんの方に出会いました。つくづく思うのは、私たちが考える一見不幸が、不幸ではないということです。ご子息を亡くすことは、とてもつらい状況です。でも人間の中には、辛さを越えていく大きな力があり、苦境を乗り越えてピンチをチャンスに変えていくという人がいらっしゃいます。先日もリストラされた40代の男性にお会いしたのですが、クレーム処理の仕事に携わっていた方で、朝から晩までお客さんから苦情を聞き、上司へこのような要望がありますと報告する仕事をしていたんですね。ところが、上司は、お客さんの苦情を聞かず、逆にクレームをきっぱりとはねつけないとだめだと彼を責めるような対応をしていたそうです。そういった板ばさみの辛い立場にいて、うつ病のような状態になったんですね。ついには、自殺を何度も図ったそうなんですが、なんとか助かり仕事に取り組んでいたそうです。ところが、上司から、「いろいろしてやったのにお前は何もできない」と結局リストラにあったそうなんです。何か予感があったんでしょうね。鞄の中に包丁を持っていてそれを取り出そうとしたんです。ところが、上司を見て、こんな人間を殺しても、何もいいことがない、この人間を殺すことで自分が堕落するのがもったいないと瞬時に思ったそうです。そう思ったとたんに力が湧いてきたのだそうです。立ち直らなければと思い、私に会いにきてくれたんですね。「ありがたし、今日の一日もわが命、めぐみたまへり、天と地と人と」という佐々木信綱の歌あるのですが、今日の命も天からもらい、力をもらい、みんなが命を投げ出して、私たちを養ってくれている。そしてみんなもいろいろな人の見えない力で助けていただいている、そんな話をしたんですね。すると「もう大丈夫です。しっかりやっていきます」と、宣言されました。人間の中にある力が、瞬間的に湧き出て自分を助け、大変な苦労をしても土壇場の中から、それがいい方向に逆転することがあると思います。
志賀 それが鈴木先生の著書に書かれている「神の業」なのでしょうか。
鈴木 聖書の中に、どんな苦しみがあってもその苦しみを乗り越える力はいつも与えているというのがあるんですね。
志賀 それがタイミングよく出て来るんですね。
鈴木 そうなんです。生半可で苦しんでいるときはあまり出ないですが、ぎりぎりまでいくと逆転が起こるということを何度も見てきました。
 幸せを求める心
志賀 お話をうかがって、幸せを実現するきっかけは自分の心の中にあるとつくづく思いますね。ところが多くの人は外に求めるでしょ? 有名なカール・ブッセの「山のあなたの空遠く、幸い住むと人のいふ。あぁ、われひとと尋めゆきて・・・
鈴木 涙さしぐみ、帰りきぬ。山のあなたになほ遠く、幸い住むと人のいふ」・・・。
志賀 上田敏の名訳ですね。この歌は、結局「幸い」は、みつからなくて帰ってきた。
鈴木 そうですね。人は求めても、求めても、それで心が満たされないと分かっても、なお求め続けずにはいられないんですね。
志賀 私たちは、幸せを外に求め過ぎているのかも知れませんね。
鈴木 はい。日本人は戦後、経済成長もあり、物によって満たされる快感をひたすら求め、味わい続けました。今は、家にものが多すぎて、整理整頓の本が売れる状況です(笑)。多くの人が、物があることは便利だけれども、それが本当の満足として感じないということを気づき始めているのではないかと思います。
志賀 脳の構造をみると、満足が得られると「もっと満足」を求める回路になっています。だからこそ文明が発達したわけですが、そういった欲を自制することが宗教心と繋がるのではないでしょうか。よく日本人は宗教心がないと言われますが、確かに特定の宗派に帰依していないけれど、宗教心が篤いと感じます。私の思う宗教心は、自然の偉大さに対して敬虔な気持ちになり、ふと喜びと感謝の気持ちが湧き出てくる。ミレーの「晩鐘」ですね。海外の方と広く交流されている先生はどう感じておられますか?
鈴木 私はウィーン滞在中に皆既日食を見たことがあります。日本大使館の人と一緒に素晴らしいウィーンの町並みが見下ろせる森にある丘に行きました。そこには、いろいろな国の富のある人から貧しい人、あらゆる人種の方がいて、人類のルツボだったんですね。最初はみな飲んだり談笑したり、ウィーンのきれいな町を眺めながらお祭りのような雰囲気に包まれていました。だんだん日食が始まり、薄暗くなって、ウィーンの森が暗くなると、先ほどのざわめきや華やぎが静まっていったんです。今まで話をしていた人が話をやめ、腰掛けていた人たちも立ち上がり、みんな直立不動で空を見上げているんですね。自然の偉大さの前に畏敬の念を持って、自分を忘れ、人種も違う人たちが共に立っていると、自然の中で謙虚な心で畏敬の念に包まれました。このときに感じたものが日本人の持っている宗教心ではないかと思うんです。
志賀 わかります。
鈴木 皆既日食が終わって、だんだん光が戻ってきたら、みんな車でオフィスに帰っていくわけですが、来たときと帰っていくときの顔が全く違うんです。誰もおしゃべりしないで、何かに打たれたような、美しい静けさをたたえた表情で帰っていくんですね。ああいった体験をすると人間は元に戻れないと思います。一番大きな変化が自分の心の中に現れて、人間の成長を促すのではないでしょうか。外見はなにも変わっていないようでも、心の中に大きな自然からの恵みをもらいました。それがまた人々の間に広まっていって、人類の文化もしくは、魂の質とでもいいましょうか、そういったものが高くなる体験をしたんです。
志賀 貴重なご体験でしたね。
鈴木 それから、阪神淡路大震災が報道されたとき、それを見たアメリカの友人が日本人の素晴らしさを感じたと言っていました。崩れた瓦礫の前にひざまずき、花束を捧げて合掌している。通りかかる人がみな合掌する。倒れかかったお店の中は商品が散らかっていても、誰も盗ろうとはしない。カリフォルニアの大地震のときは略奪や暴動で大混乱だったらしいですね。
 幸せとは
鈴木 さきほど人は幸せを外に求めすぎるというお話をしましたが、ふっと家族みんなと食事ができていいなと思うときがありますよね。友達と何がなくても、心穏やかでいいなと思うことがあります。そういった感覚が、深いところに触れたときに自分の心に何かが広がると思うんです。人間の幸福の源は、そこにあるのではないでしょうか。何かを獲得した、お金を儲けた、そういう喜びもありますが、それとは違う心からの喜びがあります。これからの私たちは、この「幸福力」を自分の中に育てることが、とっても大事だと思うんです。幸福力は、外の条件に依存すると考えがちです。物事や人など全てが自分の思いとおりになる幸せ、つまり嫌なことがなく、苦しみがないことを幸せと思いがちですが、そういうことだけでは、根無し草といいますか、切花の状態だと思うんですよ。外見は華やかだけれども、根がないから、すぐに空しくなってしまうのではないでしょうか。深いところ、見えないところで人間はみんなの命が繋がっていて、その命が輝いて潤っている状態が幸せの形だと思うんです。
志賀 本来「祈る」というのは、敬虔な気持ちや畏敬の念、喜びや感謝の気持ちが湧き出てきた自然の表現で、先生のおっしゃる幸せを感じた喜びと感謝を捧げる行為だと思うのですが、多くの場合、祈念や祈祷は願望というのでしょうか、家内安全とか商売繁盛など、お賽銭を弾むと神や仏の加護がある、と思うのでしょうか?
鈴木 そうでしょうね(笑)。
志賀 合格を祈願しても、勉強しなければ・・・。
鈴木 絵馬はぶら下げることで、「よし勉強するぞ」という動機付けになればいいんですが・・・ 外へ頼むだけというのではだめですよね。
志賀 安心して何もしないのでは本末転倒。
鈴木 そうですね。聖書の中に「神は愛そのものである」という言葉があります。誰でも心が温かく、豊かであるときは、思わず人にも何かをしてあげたくなるじゃないですか。お互いに愛と幸せを分かち合う対象として人間は作られたと言われています。赤ちゃんが生まれたとき、その子が生まれてくれて、いてくれるだけで嬉しいですね。もし病気で死にそうであれば命を投げ出してでも助けたい。そんな無条件の愛が本来の形です。しかし、日常生活では条件が先行してしまい、外から自分を満たしてもらおうとするんです。外の条件は、心を整えると自然に自分のふさわしいものになっていくと思うんです。
志賀 確かにそうですね。
鈴木 内面を満たすということが大事なんです。先生の著書にも書かれていましたが、幸せに生きるためには脳に優れた快感の刺激が必要です。それを体感するには、物があって大喜びする、誰かにほめられて胸が湧きたつ、そういう喜びじゃなくて、何もなくてもふっとしたときに、自然の中や、大切な人となにげなく一緒にいるときに、ふっと体がリラックスして、心が穏やかになって、のびのび温かい気持ちでいるときに、よい脳波になっているのではないですか? あぁ、こういうのが幸せなんだなと感じるんですね。すると自然に感謝の気持ちになってくると思うんです。
志賀 そうですね。脳の機能構造は確かにそうなっています。詳しくはまだ解明されていませんが、主観的に喜びや満足を感じるということは、脳幹のドーパミン作動系の神経回路が活性になるので快感を伴いますし、結果として全身の細胞の疲れがとれます。ですので、1日中働いたら、勉強したら、練習したら疲れるはずですが、主観的に満足感がありますと疲れを感じませんね。心の中で「よかった」と思うとドーパミンの作用で疲れが取れるんですね。
鈴木 そういった心や体の感覚を掴んで、しっかり自分の脳に記憶し、繰り返していると人は内面から幸せになるのではないかと思います。
志賀 確かにおっしゃる通りです。脳は、より満足に生きようとする働きが宿命的に備わっていますから、自分の脳の中で満足を感ずることが重要です。変な表現ですが自己満足です。経済的に豊かで社会的に評価されて客観的には満足な状態でも、ごまかしや人をだまして獲得すれば、主観的に満足できませんから疲れを感じ、必ず調子が悪くなります。脳にはもう一つ素晴らしい働きが備わっていて、いろいろ想像することができます。現実は大変でも、これを克服すれば素晴らしい世界があるということを想像するとファイトが湧いてきますよね。
鈴木 そうですね。
志賀 上手くいきそうな気がするとか、おいしそうだなと想像することで満足の先取りをすると行動の意欲が湧いてきて、また次の行動をしたくなります。そうすると先生のおっしゃる内面からの幸福力の充実が図れるのではないかと思います。
 幸せを掴む方法
志賀 内観をやってみたいけれど、すぐ参加できない方に日ごろの心がけなどありますか。
鈴木 私もそうでしたが、内観を体験した方のほとんどが、「こんなことなら、もっと早く来れば良かった」という感想を持たれます。交通事故に遭って、「忙しいから、すぐには入院できません」という人はいませんので、すぐに参加出来ないと思う自分を知ることに大きな意味があるんです。しかし、現実的には、内観は来られるときが機が熟しているときなんです。来るには相当な条件が揃わないと来られないと思うんですね。ですから、そのチャンスをなるべく取りこぼさないようにして欲しいですね。1週間自分を見つめられる時間をもてるという状況が喜びであるという気持ちでお出でになるとよいと思います。
志賀 特別の準備や身構えは必要なく、今まで通りの生活をしながら、内観できるチャンスを上手く掴んで来てくださいということですね。
鈴木 はい。
志賀 これからもたくさんの方を受け入れて内観を広めてください。私も内観の素晴らしさを多くの方に伝えることで支援させていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
鈴木 こちらこそどうもありがとうございました。
 対談 雑感
志賀 私の本が初めて世に出たのは1983年、祥伝社からの「潜在脳の発見」で、当時は原稿用紙の手書きでした。怖い編集長に、こんなの本にできない、と原稿を投げ返され、3回書き直してようやくの発行でした。そのときに助けてくれたのが編集部の都築智さんで、いろいろ励ましてくれました。その後だいぶ経ってから、いい本を出版するために都築事務所を設立された旨の挨拶状をいただき、第1号を2000年8月に出版され寄贈してくださいました。その本が鈴木秀子先生の「神の業は現れる」でした。非行、不登校で悩む母親に贈る七つの物語という副題で、都築さんは素晴らしい先生に巡り合い、素晴らしい本を出版されたなぁと心から祝福したのを思い出します。対談にもありますように、世の中には本当に気の毒な人がいます。自分だったらとても耐えられないと思いながら、その気の毒な人を通じて「神の業」を見せてもらっているのです。七つの物語は、どれもがとめどもなく涙が出て降参ですが、後味よく喜びと感謝の気持ちを共感させてもらえます。そこには作り話のようなハッピーエンドはありませんが、これが本当の喜びなのかも知れない、という思いに至ります。活字に触れただけでこうですから、鈴木先生はお一人お一人、生で接したわけで、想像を絶します。シスターとしての長い修行と、ご自身も臨死体験をされ、神の存在を信じているからこそ出来る業なのだとつくづく思いました。
鈴木先生とは、実は20年ほど前にエニアグラムや文学療法などでご指導いただいたことがあり、このNew Visionの前身であるアルファサイエンスにも対談でご登場いただきました。そのときはシスターの修行や臨死体験の話でびっくりの連続でした。中でも修行時代の7年間の沈黙の行は圧巻で、本を読んではいけない、話をしてはいけない、ひたすら祈りと修道院の掃除、自給自足ですから庭で食べる野菜を作り、調理をするなど、同じ修行をしている仲間と無言で協力しながら7年間も過ごす。そのせいか、先生は早口で、無言の7年間を取り戻そうというわけではないでしょうか、とめどもなく話をされます。帰国されてからすぐに東大文学部大学院の受験で合格されたのには啓発されました。その後ご出身の聖心女子大学の教授を勤められ、今回の対談をしながら、研究室に何回かお邪魔したことが思い出されました。久しぶりに長時間にわたり先生と親しくお話ができて心が洗われる思いでした。
 先生に聞きたい! 第6回 石黒哲明氏編
EBAの理事であり、一部上場のコンサルティング会社でご活躍の株式会社船井総合研究所の執行役員、石黒哲明(いしぐろのりあき)さんにお話をお伺いしました。過去のニュービジョンでもご紹介しましたが石黒さんは前職時代の社内研修で志賀会長の「SRPメンタルトレーニング研修」を受講され、その後の人生に大きな影響を受けられたという、長きに渡ってのメンタルトレーニングの理解者でもあります。
 トップビジネスマンの現状
~福岡での第5回「いきいき脳フェスタ」は、福岡ソフトバンクホークスの小久保選手に参加していただくなど会場は大いに盛り上がりましたが、総体的にいかがでしたか。
石黒 楽しかったですね。東京や大阪で開催するのとはまた違って、福岡会場には家族的な暖かさを感じました。このような雰囲気を作り上げていただいたスタッフと参加者の皆様に感謝します。小久保さんも心からくつろいでいらっしゃったような気がします。それにしても小久保さんは目力の強い方ですね。現実や目標をしっかり見据えていらっしゃるのがよく分かりました。
~そうですね、プロ野球のスター選手ということだけではない、大きな人間としてのオーラを感じましたね。さて、いまEBA設立から5年経ちましたが、石黒さんの中で脳力開発トレーニング、メンタルトレーニング、ビジョントレーニングのあり方に対して、最近何か感じるところはございますか?
石黒 いま、世の中では様々な格差が論じられていますが、私は時間の格差について感じるところがあります。世間的には羨ましい悩みと言われるかもしれませんが、忙しい人がより忙しくなっているのです。最近、話をしたヘッジファンドのトレーダーの方は世界を相手にしているので否応がなく24時間対応の仕事をすることになります。しかも一瞬にしてマーケットの状況が変化することもあり得るので極度の緊張状態にありながらです。当然ながら肉体・精神両面の消耗も激しく、結果としてストレスを溜め込んでいらっしゃいました。以前、志賀会長も同じような仕事をしている人がうつ状態で相談に見えたとおっしゃっていました。世の中で順風満帆だと思われている人が、実際には自分の限界を超えて仕事をし、肉体や精神に支障をきたす。普通ならスポーツや音楽などでストレスを発散するのでしょうが、現実には彼らのように時間がとれない人もたくさんいます。そんな時にイプラストレーニングが有効なのではと感じています。幸いにも私は前職時代に志賀会長の「SRPメンタルトレーニング研修」と出会うことが出来、脳波を調整し意識を開放させたり、筋肉をゆるめ体をリラックスさせたり、少しの時間でリフレッシュする方法を知っているので、仕事でもプライベートでも比較的バランスよく過ごせていると思います。やはりこれはトレーニングの成果ですから、多くの人に知っていただきたいと思います。
 「知らない」と言う勇気
~石黒さんからみて、働き始めの20代の方はどのように感じますか。
石黒 最近の若い人を見て思うのは、世の中の情報がいとも簡単に入手できてしまうばかりに、そのこと自体の価値を軽んじ過ぎてはいないかということです。そして入手できて当然という雰囲気が「知らない」ということを口に出来ない状況を作っているような気がします。「そんな簡単に入手できる情報も知らないの?」と思われることに対する恐怖心があるように思えます。
~「知らない」ということを「恥」だと思い込んでいる、ということでしょうか。
石黒 そうですね。もちろん何もかも知っているに越したことはないですが、世の中にそんな完璧な人がいるわけがない。特に若い頃はそのはずです。だからこそ「知らない」という事実をさらけ出すことがとても重要なんです。さらけ出し合わないと本音が出てこないですし、上司も本当の対処法が分からないのです。そうはいえ、人間は自分の弱いと思っている部分を自らは言いたくない生き物ですから、上司が言える雰囲気を作り出す必要があります。そして人は得意なこともあれば、不得意なこともあるということを教えることです。特に仕事では営業成績が良いとか一つの側面で評価してしまいがちですが、プレゼンが得意な人もいれば、提案書を書くのが上手い人もいる。これを仕事だけではなく、いろんな局面でその人の長所を引き出すような仕掛けをするんですね。要は個々の特性を掴んで、主役になれる場所を見つけてあげることなんです。そうして自信がつくと成長は早まります。そのためにも若い人には「知らない」と言う勇気を持ってほしいですね。
 会社は個人を成長させる器である
~会社はそこにいるみんなが主役でないと発展はないですよね。
石黒 そうですね。会社や上司には社員がいきいきと成長していく機会を与える義務があると思います。逆に社員には会社に対して貢献する義務があります。その相互関係がないと会社は成立しません。でも、まずは会社が社員のいろいろな可能性を見つけてあげることが重要だと思います。会社は個人を成長させる器でなければなりません。例えば社内報のようなものを書かせると、普段、目立たない人が彼らなりの視点で面白い発見をするわけです。感動しますよ。こういう人が将来、会社を支えていくのだと思います。仮に社員が40人いると、少なくとも40以上の主役の場を作らねばなりません。それが上司の役割なのです。「うちの社員にはろくな奴がいない」などと言わないで、社員の可能性をいかに見つけるかということに注力してもらいたいと思います。私は数年前から人事評価制度の構築を始めとした人材対策に取り組んでいるのですが、社員ひとりひとりの個性を引き出す組織を作ることが会社にとっての大命題だと感じています。
~昨年まで3年間石黒さんの部署のメンバーが中心として手がけてこられた船井総合研究所主催「情熱経営フェスタ」の理念もそうですね。
石黒 そうですね(笑)。通常のコンサルタント業務では、一つのプロジェクトに関わるメンバーは4~5名、多くても10名ですから、そういう意味では40名のスタッフというのは本当にビッグ・プロジェクトでした。そして40人のメンバーがそれぞれの個性を結集して一つの目的に向かう。そのためにはメンバー同士の相互理解が必要です。そしてこの相互理解には、前提としてお互いが弱い部分をさらけ出し合う必要があるのです。そうすると本当にひとりひとりの役割が明確になっていきます。正直言ってメンバーはかなり負担だったと思います。通常のコンサルタント業務があって、更にこれですからね。仕事の効率だけを考えるととてもこのような取り組みは出来ません。よく3年間も頑張ったなと思います。でもこのビッグ・プロジェクトを成し遂げたメンバーは本当に成長したと思います。そして絆もすごい。苦労の数だけ成長がある、ですよ。
~東京女子学院の酒井理事長が、「現代社会では、遮二無二『ムダはいけない』という風潮があるが、教育では「ムダ・ムラ・ムリ」がまさに必要な要素でもある」とおっしゃっていたことを思い出しました。効率だけでは、荒んでいくのではないかと懸念されますね。
石黒 そうですね。船井会長(株式会社船井総合研究所 創業者)が、世の中は必要・必然・ベストである、と言いますが、本当にそうだと思います。私もこれまでの人生の中で、つらいと思ったことはたくさんありますが、それが無駄になったことは一度もありません。全ては循環していると最近特に思いますね。
 バランスが重要
~フィジカルを中心とした追い込み型のトレーニング(仕事)は成功した場合でも、体を壊したり、家族関係がおかしくなったりと犠牲が伴うことが多いと聞きます。それに対しメンタルトレーニングを日々実践していると「ただ好きなことだから、やりたいことだから、やっていて楽しい。結果として自然に努力して目標を達成できハッピーで幸せ!」と言葉にすると、いささか脳天気ではありますが・・(笑) 実際に多くの方の実例を見てきました。トレーニングを続けていらっしゃる石黒さんは実感がありますか。
石黒 そうですね(笑)たとえば現在の学校も含めた社会のあり方としてはまだまだ「左脳型」尊重の社会だと思いますが、だからと言って「右脳型」だけでもいけない。いずれにしても右脳だけ、左脳だけ鍛えるということでは、いずれストレスになるのではないでしょうか。右脳と左脳、集中と弛緩など、全てバランスがとれていることが重要だと思います。
~そのバランスを感覚的にわかっている人はいい意味で「いい加減」ができるんですね。
石黒 そうですね。「いい加減」が大事ですね。会社や人とのつながりなど、永続性のあるものにはバランスが必要です。しかし、世の中は器用な人ばかりではありませんから、それを補うのがイプラスジムやEBAの役目だと思います。
 トレーニングを実践されている方へのメッセージ

~最後にイプラスジムで日々トレーニングに励んでいる人にメッセージをお願いします。まずは、社会人の方へお願いします。

石黒 私は社会人になって早い時期に「SRPメンタルトレーニング研修」に出会ったのですが、確実に2つのメリットがありました。自分のストレスを解放する方法を身につけたことと、自分の脳を実感できるようになりました。トレーニングすると、本当に周辺視野が広がったり、脳が使えるようになる感覚が分かります。最近、ジムに行けてない私が言うのも変ですが(笑)、ジムのレッスンで教えてもらったトレーニングは、自宅でも実践できます。やはり「継続」が成果への最大の秘訣だと思いますので、効果を信じて継続してほしいと思います。
~社会人を育成する経営者の方にメッセージをお願いします。
石黒 経営者の方には、若い社員の将来性を大切にしてもらいたいと思います。親が子どもに教育の機会を与えるように、経営者も社員に教育の機会を与えるように取り組んでほしいです。それが会社の発展につながるということをもっと意識してほしいと思います。成長する術だけなく、悩んだときに開放する方法をもっと教えてあげてほしいですね。
~これから社会人になる学生の方にお願いします。
石黒 学生時代は1年生になってから卒業するまでの期間が最長でも小学校の6年ですが、社会人になると約40年もあり、なかなか卒業できません(笑)。このプログラムは、自分を弛緩させたり、頭の回転を早くすることができるようになりますが、実はリラックスした集中状態とは物事を客観的に見れる状態のことを指します。社会に出ると、幅広い年齢層の人たちがいて、生まれ育った時代も違うので理解しきれないことも沢山あります。そのときに何を言っているかわからないと混乱するか、客観的に眺められるかで結果が大きく異なってきます。この冷静さがイプラストレーニングをしている人には自然に身についていると思いますので自信をもって社会人になってほしいですね。
~メッセージありがとうございました。今後もお互い自分自身がトレーニングすることで、その成果をより多くの方に伝えていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
石黒 はい。こちらこそよろしくお願いします。ありがとうございました。

インタビュー 斉藤 義生

石黒 哲明(いしぐろ のりあき) 

株式会社 船井総合研究所 執行役員
戦略プロジェクト本部 部長

プロフィール
外資系IT会社にて金融機関向け情報システムを担当後、1994年⑭船井総合研究所入社。以来、様々な業種・業態のプロジェクトに参加し、ディレクター兼コンサルタントとして社内外の専門家と数多くのタスクフォースチームを組む。また自社の人事評価制度構築リーダーを務めるなどマネジメント分野にも精通している。「人生に無駄はない。全ては繋がっている」を信念に活動の幅を広げている。EBA理事も務める。
 この人を紹介 フィギュアスケート選手・細田采花
 今回ご紹介するのは、中学2年生のフィギュアスケート選手・細田采花(ほそだ あやか)さん。采花さんは、近畿大会や競技を始めたばかりの若い選手が主に出場する大会では、優勝や上位入賞する実力選手。その実績が認められ日本スケート連盟の平成20年度フィギュアスケートジュニア強化選手に選出されている。ジャンプが得意で、高く評価されている采花さんの夢はもちろんフィギュアスケートでオリンピックの金メダルを獲ることだ。

2007年夏に「本番で実力がなかなか出せない、マイナス思考を改善したい」とイプラスジムの門を叩いた。まずベーシックコースで学び、2008年5月から個人の目標に沿った特別プログラムを組むマンツーマンレッスンを開始。変化があったのは、練習に向き合う気持ちだと言う。練習が上手くいかないと靴を投げたり、氷を蹴ったりしたことがあったが、トレーナーのアドバイス(※注)を受ける中で、徐々に物事を前向きにとらえ、セルフコントロールができるようになってきたとのこと。また、大きな夢を抱いていてもたくさんのことに興味のある中学2年生。以前は、練習が嫌だとやる気にならないこともあったが、今は嫌だと思う気持ちを上手くコントロールし充実した時間が過ごせていると笑顔で答えてくれた。

取材後に行われる2週間のアメリカでの練習は、得意なジャンプをさらに磨き、ステップを中心とした全体のレベルを上げることを目標に掲げた。帰国するとすぐにチーム合宿(九州)と日本スケート連盟の強化選手のみの合宿(名古屋)にでる。「そんなに忙しいとイプラスはお休み?」と聞くと、「来ます!」と一言。フィギュアスケートは練習が厳しい上にたくさん移動をしながら戦わなくてはならない。体力はもちろん精神的な安定が必要不可欠であると想像できる。采花さんが、多忙であってもイプラスに来ると答えたのは、定期的なメンタルトレーニング・ビジョントレーニング・右脳トレーニングが、リフレッシュや目標の再構築、自分の居場所の確認に必要だと本能が感じているからではないだろうか。

現在の目標は、11月に名古屋市で行われる全日本ジュニア選手権大会で優勝。そして浅田真央選手と同じ舞台で滑れる全日本選手権大会(12月長野市にて開催)と世界ジュニアフィギュアスケート選手権大会(2009年2月~3月チェコにて開催)に出場することだ。全日本選手権大会と世界ジュニアフィギュアスケート選手権大会に出場するには、全日本ジュニア選手権大会2位以内が条件。采花さんの目標は優勝だが、いずれにしても狭き 門を通過しなくてはならない。全ては11月の全日本ジュニア選手権大会にかかっている。トレーナー氏いわく、11月の本番までにバランス力を鍛え、シンガンで目の動きを強化することで、実力を思う存分発揮できるようになるとのこと。期待が膨らむ。

少しはにかみ屋さんな采花さんはインタビュー時どんな質問にも慎重に考えながら話してくれたが、「金メダルは獲れそう?」の質問には、間髪いれず「いける!!」と大きな声で力強く答えてくれた。采花さんの決意と勇気とがんばりが私たちの力になりそうだ。イプラストレーニングという武器を得て、試行錯誤しながら、喜びと感謝を胸に、夢に向かって羽ばたこうとしている采花さんの今後の活躍が楽しみである。

采花さんからのメッセージ
「全日本ジュニア選手権大会で優勝して、世界ジュニアフィギュアスケート選手権大会に出場できるようにがんばるので、応援よろしくお願いします。」

文責 斉藤義生

 レポート 専門学校での脳力開発トレーニング
 KBC学園
沖縄県最大の専門学校

現在、沖縄県で最大の専門学校KBC学園にて授業の一環として脳力開発を導入していただき、学生が週に1回のペースでトレーニングに取り組んでいます。トレーニングを導入する事で、資格取得や学習効率の向上、そして、本来持っている力を十分に発揮するということを目的としトレーニングを行なっています。4月の導入当初、学生達の反応は「あまり興味が無い」という感じでした。しかし、実際にトレーニングをすると、学生達は「とても楽しい!」「もっと授業数を増やしてほしい」など最初とは違った反応をしてくれます。イプラスジムでもそうですが、遊び感覚でトレーニングすることが出来ますので学生は楽しんで積極的に参加してくれます。「楽しいからやる」「やればさらに楽しい!」というサイクルですので、色々な面白い成果が続出しています。わかりやすいところでは、「学習効率が上がった」「資格取得に役立った」などの声をいただいておりますが、私自身何よりも嬉しかったのは「前向きになり、プラスな発言が出来るようになった」などの学生のコメントです。授業では50分の中で、ビジョン、メンタル、右脳開発をトレーニングしますが、専門学校は多いクラスで40名近いクラスもありますので、大人数でも出来るよう、プロジェクターを使用したり、脳力開発取り組みドリルを使い授業を行ないます。その中で積極的にトレーニングに取り組む学生の成果には驚かされることがとても多く、改めて脳のトレーニングの威力を感じます。例えば100マス足し算などでも、1年間実践するとクラスから2~3名は満点をとる生徒が出てきており「情報処理」や「判断能力」の向上などの成果を感じます。また「緊張する場面でも落ち着いて取り組めるようになった」など、メンタル面においても、とてもうれしい声を沢山頂いています。実は私自身もこのKBC学園の卒業生で、実際に脳力開発の授業を2年間受けました。正直のところ最初は全く関心が無く、「意味が無い」と思っていました。今、その時担当していた先輩トレーナーにその事を言うと、よく怒られますが(笑)でも授業を受けているうちに自分の中で変化を徐々に感じていきました。今、改めて振り返るとイプラストレーニングの成果だと断言できるのですが、その時はまず、「今まで愚痴の多かった自分が愚痴を言わなくなったこと」に始まり「物事に対する見方に変化が現れた事」「ワープロ検定初段を合格した際に大いに役立ったこと」などで自分の中で意識が変わり、そして「イプラストレーナーになろう!」という決意に至りました。学生を見ていると私自身が学生として体感して来たプロセスを思い出し、日々のみんなの変化に、心からうれしくなります。今は後輩の学生たちに「先生!」と呼ばれる立場ですが、単に指導しているというのではなく学生と一緒になり私自身も日々勉強させていただきながら、楽しく脳力開発の授業を担当させていただいています。沖縄にお越しになられた際には、ぜひ学校にお立ち寄りいただきみんなの元気な姿をご覧下さい!お待ちしております!

レポート  EBA 小橋川健太
 船橋情報ビジネス専門学校
「若者たちをハッピーに!」千葉県でも名高い専門学校

船橋情報ビジネス専門学校では2006年度より1年生全クラス(9クラス・約300名)を対象に「脳力開発」の授業を導入しました。今は1&2年生計14クラス(約500名)を対象に授業を実施しています。船橋情報ビジネス専門学校は千葉県船橋市にあるIT系の専門学校で、「若者たちをハッピーにする」という教育理念のもと、学生たちへの面倒見のよさと就職率の高さを身上としている千葉県でも名高い専門学校の一つです。
授業が導入された当初は、「何をするのだろう?」といういぶかしげな表情の学生たちも多かったのですが、授業が進むにつれて表情も和らいでいき、一緒に楽しんでくれるようになっていきました。週1回50分の授業を年間約30回実施していますが、半分以上のクラスは2年目も「脳力開発」の授業を導入しています。基本的に1年目は基礎脳力の向上、2年目は就職活動や社会人生活にも活かせる応用的な脳力開発をテーマとした取り組みを行っています。
授業の取り組み内容ですが、授業開始の挨拶&出欠確認の後、まずは眼と体を動かして脳を活性化させるビジョントレーニングを行い、脳と体をウォーミングアップします。続いて、心を落ち着け集中力を培うメンタルトレーニング、脳を刺激し記憶力や発想力を高めるプリント取り組みやプロジェクターを使った取り組み。これらを次々と実践していくことにより、学生たちの脳力の向上を図っています。
また、年に何回か特別授業を開催しており、本社より特別講師としてビジョントレーニングの原正樹や弊社の代表取締役社長である藤山守重をお招きし、いつもと違った内容の授業を提供しています。
さらに、年度末には毎年「脳力測定トライアル」という授業内イベントを実施しています。これは、7~8種目の点数の出る取り組みを全学生にしていただき、成績を競うというイベントです。通知表には特に影響はありませんが、上位入賞者には賞品をお渡しするなど、イベントとして学生の皆様に楽しんでいただいています。それと、年に何回か学生たちから感想文をいただいています。その感想文を読んでいくと学生たちが何をどう思っているのかがよく分かるのですが、8割以上の学生たちが「面白い」「楽しい」と前向きな感想を書てくれ、嬉しく思っています。内容面に関しては「記録が伸びて脳力が高まった」という感想が多く見受けられる上、「よく眠れるようになった」という学生も多く、パソコンをしたり、バイトをしたりして睡眠が不規則になりがちな学生たちの健康管理にも役立っている一面が浮き彫りになってきました。
ですが、1割位は「記録に変化がなく成果があるのか分からない」という学生もいます。そのような学生たちには『この「脳力開発」の授業は、取り組みをすること自体に脳を活性化させるという意味がある』ということをお伝えしています。すると、徐々にこの授業に参加することの意義を理解していただけるようになり、皆やる気を出して取り組んでくれるようになっていきます。この船橋情報ビジネス専門学校における授業も今年度で3年目になりました。今ではこの授業もだいぶ学生たちに浸透してきて、年々慕ってきてくれる学生が増えているのを有難く思っています。今後も船橋情報ビジネス専門学校の皆様とともに、「脳力開発」の授業の方も更なる発展を遂げていきたいと考えている今日この頃です。

レポート  EBA 浦谷 裕樹
 日本工学院八王子専門学校
日本屈指の学科数を誇る総合専門学校

日本工学院八王子専門学校では2008年度(2008年4月)よりITカレッジの1&2年生10クラス(約400名)を対象に「脳力開発」の授業を導入しました。
日本工学院八王子専門学校は東京都大田区西蒲田にある日本工学院専門学校の姉妹校で、東京都八王子市に所在しています。ディズニーランドと同じ位の大きさのあるキャンパスの中、日本でも屈指の学科数を誇る総合専門学校として有名です(最近ではTVドラマ「ごくせん」(第1回目放送)のロケにも使われました)。また、東京工科大学と併設されているので、学科によっては卒業後にそのまま大学へ編入できるのも大きな魅力の一つとなっています。
さて、その日本工学院八王子専門学校における授業ですが、今まで船橋情報ビジネス専門学校の講師を担当していたメンバーで開始しました。導入初年度は毎度ながら勝手がわからないところなどがあり、たくさんのエネルギーが必要となります。それに加え、日本工学院八王子専門学校は巨大な学校であるためか、沖縄のKBC学園グループや船橋情報ビジネス専門学校とかなり校風が異なり、慣れるまでに時間がかかりました。しかし、初年度は各クラスの担任の先生が一緒に授業に参加してくださっているお陰で、だいぶスムーズに授業を進めることができるようになってきました。授業内容ですが、今までの専門学校と同じような取り組みをしています。まだ、アンケートや取り組み結果の集計はしていませんが、だいたい学生たちの反応は他の専門学校と同じような感じで、得られる成果も似たような傾向があることが分かってきました。このことから、18~20歳前後の学生たちには全国共通でこの「脳力開発」の授業が効くということが分かり、1スタッフとして自信を深めることができました。今後は学生の皆様に、今まで以上に楽しんでいただきながら成果を上げていくことを目指しています。このような機会を与えてくださった日本工学院八王子専門学校の先生方やスタッフの皆様、そして学生の皆様に深く感謝しております。

レポート  EBA 住友 大我
 競艇学校レポート
 やまと競艇学校
2008年度のやまと競艇学校での研修プログラムとしてイプラストレーニングが採択され、日本に登録されている全てのプロの競艇選手(1394名)の皆様に18回に分けてのトレーニング研修を行うことになりました

やまと競艇学校は福岡県柳川市にあります。周りは広大な麦畑でとても空気の綺麗なところです。門の中に入ると2F立ての真っ白な建物がまず目に付き、大きなグランドと駐車場そしてレース専用の大きな練習プールなどがあり、建物もまだ新しくとても掃除の行き届いた素晴らしい建物でした。イプラストレーニング研修は朝の10時から2時間のプログラムで行われ、トレーナーはイプラスジム福岡のチーフトレーナー中村真規子さんが担当されました。最初はみなさん少し緊張されているかな?と言う感じもしましたが、すぐに会場はあったまり選手の皆さんはとても楽しそうに、また熱心にレッスンを受けていらっしゃいました。トレーニングが進行していく中で、あっという間に2時間がすぎ、選手の方によっては研修終了後も熱心に、イプラスジムの場所を聞く選手や、「自分はとてもマイナス思考が強くいつもレースでは勝てる気がしないのですがどうしたら良いでしょうか?」などの質問をされる選手もおられました。後日、担当者の方から研修アンケートの内容を教えていただいたのですが、「とても勉強になった」や「来年もして欲しい」など、かなり好評だったようです。中にはすぐに地元に帰ってイプラスジムに通い始めた選手もおられたようです。
 多くの選手の皆様に喜んでいただけるトレーニングを提供でき、トレーナーの中村さんともども、ほっ!とするとともに今後さらに継続する研修に向けてさらなるやる気がみなぎってくる今回の研修でした。さらに後日、追加日程として秋からは審判の皆様の研修にも採用が決定し、私自身も嬉しさでいっぱいです。改めてさらに一人でも多くの方にイプラストレーニングを知っていただきそして実践していただく中で、それぞれの成果を感じていただけるよう、プログラムに磨きをかけて行きます。やまと競艇学校の選手、スタッフの皆様、ぜひご期待ください。そして今回ご縁をいただいたことに心より感謝を申し上げます。「よかった、ありがとう」

レポート EBA 渡辺昭男
 ジムレポート イプラスジム松山

こんにちは、イプラスジム松山です。
 当ジムは、四国1号店として愛媛県県庁所在地 松山市千舟町に2007年5月オープン致しました。松山市の中心部に位置し、ビジネス、観光、娯楽にも最適なロケーションです。松山市は、松山城を中心に発展して来た旧城下町です。四国一の人口を有し、道後温泉を代表とする「国際観光温泉文化都市」と呼ばれています。また、平成19年に発売された「ミシュランガイドブック」では、「道後温泉本館」が最高評価の三ツ星を獲得し、世界的にもますます注目を浴びることとなりました。俳人正岡子規ゆかりの町であり、小説『坊っちゃん』『坂の上の雲』(NHKで初ドラマ化され2009年より3年間に渡って放送)や俳句で知られる文学の街でもあります。昔ながらの「坊ちゃん列車」は今も観光客に人気です。会員様が約半数を占めており、上は60代のシニアまでと幅広く、みなさん年齢や職業に関係なく楽しく脳を磨いています。
ビジョンセミナーや子育てセミナーなどのミニセミナーも定期的に開催しています。また、今年からは企業への出張トレーニングも実施しています。
愛媛県下、いや四国中にイプラスの思いを広めるべく、日々奮闘中です。

代表 イプラスジム松山 スタッフ一同
 イプラスキャラバン

フリーライターはゆく! ゆっくりと 少しずつ・・

このコーナーは、ニュービジョンライターのEBAにまつわる旅の記録です。
イプラスキャラバン担当のフリーライター、モリスン大日です。全国のさまざまな場所に出没し、EBAにまつわるさまざまなトピックスをお伝えします
 新潟市秋葉区 「川内自動車 感謝祭」キャラバン
今回はイプラスジム新潟のある「ビッグカードームタンポポ」での夏祭りに参加させていただきました。初日は朝からの激しい雨のため、お客さんは少なめでしたが、イプラスジムからは「シンガン」「ナンバータッチ」などが行えるトレーニングブースを出展し、地元の皆さんにご体験いただきました。1日目のメインイベントはステージでの音楽祭。地元のスター?達によるライブやパフォーマンスで盛り上がりました。2日目は私の日頃の行いが良いせいか(?)快晴。『炎神戦隊 ゴーオンジャー』のショーには、夏休みの子供達が集まり、本祭りのクライマックスとなっていました。本イベントはイプラスジム新潟を運営されている川内自動車の毎年恒例のイベントして開催されておられるとのこと。地域の子供さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、皆様との交流の場として皆さんが楽しんで参加されていることを実感しました。また、平均年齢30歳くらいというスタッフのみなさんが、お互いに声を掛け合いながら協力しあい、みんなで良いものを作ろうという空気が伝わって来ました。掃除も行き届いて、暑さも忘れさせるような、たいへん気持ちの良いイベントでした。EBAで開催されている「いきいき脳フェスタ」でもお手本になる点がたくさんあり、EBAの事務局に早速アドバイスをさせていただこうかと思います。もちろん有料で!
(ギャラは「カキ氷」か「すいか」です。編集長より)
キグルミの「トッキー」くんもシンガンに
チャレンジ!暑くなくない?
小さなお子さんもシンガンにチャレンジ!
 東京都中央区 「升田貴久激励会」キャラバン
別ページでもご紹介いたしましたが、2008年8月11日の試合で見事勝利を収めた升田貴久さんの激励会にお邪魔しました。プロボクサーとして東洋太平洋タイトルを獲得後、一旦引退しその後イプラスジムトレーナーとして、再度世界チャンピオンを目指し復帰した、升田選手を応援すべく、有志の皆様が集まられ「8月11日の試合に勝利し、再び世界チャンピオンへの道を!」ということで、所属ボクシングジムの三迫仁志会長(升田選手と同じ愛媛県松山出身だそうです!)をはじめさまざまな関係者の皆様が、升田選手の勝利のために熱いメッセージを伝えられていました。最後には升田選手からの「世界を獲る!」という力強い決意表明で、感動の中、会が終了しました。「升田選手を元気付ける!」というのがこの会の趣旨だったのですが、結果として「参加した関係者の方々がやたらと元気付いた!」という雰囲気を感じた今回の激励会でした。かくいう私も今まで「あしたのジョー」全20巻を述べ100回以上は読んでいるボクシングファンとして、今回の激励会に参加し熱い血がたぎったのでありました。がんばれ升田選手!オレも応援するぜ!
(「ボクシングファン」というより単なる「マンガオタク」のような気がするんですけど・・ 編集長より)
志賀会長はじめ関係者の皆様方と 升田さんが指導スタッフとして参加している
日本工学院八王寺専門学校の佐藤和彦科長
旅はつづいてゆく・・・
ライター
モリスン大日

自称「単なる、読書好き・映画好き・音楽好きのフリーライターもどき」
EBAの活動内容に賛同しボランティアで取材活動を続けている。
「ニュービジョンを週刊誌に!」という無謀な夢を抱く。かに座。O型。
座右の銘「猫はなんでも知っている」