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NEW VISION WEB版 vol.13
vol.13[掲載内容]
『会長からの手紙』
 イプラス脳力開発トレーニング協会 会長 志賀 一雅[ CLICK ]


スペシャルロング対談「メンタルトレーニングからみた内観」
 対談 志賀一雅 × 清水康広[ CLICK ]


新しい挑戦(REBORN~再生~)升田貴久[ CLICK ]

いきいき脳フェスタ2008 in 福岡 レポート[ CLICK ]

先生に聞きたい! 第5回 児玉光雄先生編[ CLICK ]

日本で初めての試み!2008年「全校生徒ビジョンチェック」報告レポート[ CLICK ]

『全国のイプラスジムより』イプラスジム高崎[ CLICK ]

『イプラスキャラバン』[ CLICK ]

 会長からの手紙
志賀一雅 ご挨拶 今回の対談は、瞑想の森内観研修所の清水康弘所長にお願いしました。内観はどのようなことをするのかお伝えするのは難しいのですが、体験されることをお薦めしたいものの一つです。生まれてから現在まで深くかかわってきた人、父や母、兄弟姉妹、祖父や祖母、夫や妻、子供や友人などを対象にして、その人にしてもらったこと、してあげたこと、迷惑をかけたことを調べ、2時間ごとの面接で報告します。朝の5時から夜9時までの一六時間、部屋の四隅に屏風で仕切られた半畳ほどのスペースに身を置いて、一週間かけてひたすら調べます。これまでにこれほど時間をかけて、人にしてもらったこと、人にしてあげたこと、人に迷惑をかけたことなどを調べたことがあったでしょうか。ですからその効果は劇的なのです。悩みもあろう、怨みがあるかも知れません。心と体の健康を損ね、勉強や仕事に行き詰まり、人間関係がうまくいっていないとしても、この一週間の内観体験をきっかけにして見事に解決できてしまうのです。なぜなのだろうか、その解決のメカニズムに興味をもち、10年近く関わらせていただいています。
私が内観体験した経緯は、以前にカルチャーセンターで「心の科学」という講座を担当していたときの受講生が、聞けば不遇で、体も不自由なのに、皆を笑わせ明るく元気なのは「内観」のおかげと言ったのが印象的だったからです。試しに体験した初回は、分析してやろうと乗り込んだため、本当の内観にならず、初代の所長・柳田鶴声老師に、それを見抜かれ強く叱責されたいきさつがあります。
改めてその後二回ほど真面目に内観し、研究所のスタッフにも内観を薦め、許しを得て内観中の脳波測定も試みました。  初日、二日目は慣れないことの辛さがありますが、次第に脳の適応力が発揮されて集中できるようになります。脳波的には三日目あたりからアルファ波の出現頻度が上がります。喜びや感謝の気持ちが溢れ出てくるのがよく分かります。  屏風の落書きには、初日、二日目に書いたのでしょうか、ばかやろう!帰りたい!と辛さを訴え、そのすぐ脇には、ありがとう!来てよかった!幸せ!と喜びと感謝の気持ちが溢れています。わずか一週間でかくも変わるのです。

イプラス脳力開発トレーニング協会 会長
志賀 一雅

 スペシャルロング対談 志賀一雅 × 清水康広 「メンタルトレーニングからみた内観」
 究極のメンタルトレーニング
志賀 お久しぶりです。今日はよろしくお願いいたします。
清水 ご無沙汰しております。こちらこそよろしくお願いいたします。
志賀 私どもが運営しているイプラスジムには、いろいろな会員さんが来られ、さまざまなトレーニングをしていますが、常々みなさんに一度は内観を体験していただきたいなと思っているんです。そこで、今日は内観についていろいろ伺いたくてやって参りました。
清水 はい、分かりました。
志賀 まず、内観の歴史や目的、あるいは、内観とはどういうものかをお話いただけるでしょうか。
清水 はい。我々の行っている内観法は、奈良県大和郡山市に内観寺を作られた「吉本伊信」が創始者です。吉本伊信先生が「身調べ」という断食・断眠・断水でおこなう過酷な修行の末に、自分ほどの愚か者はいない、世界中のどんな極悪人どんな罪悪を犯した方が救われる道があったとしても、自分だけは地獄行きであると悟った瞬間に、抑え切れないほどの喜びが吹き上がる境地に達したそうなんです。この喜びは人間であれば、誰もが感じられる喜びであり、それを世界中の方に広めたいというのが、内観法を作る基になったんですね。しかし、過酷な行を世界中の方にやっていただくことは無理ですから、宗教色を取り除き、どういった状況、年齢、お立場、体の具合など、どのような状態の方でもできるように形を整えた現在の内観法を20年ぐらいかけて開発されたといわれています。
志賀 そうですか。
清水 吉本伊信先生は、社会において最も苦しんでいる方が救われる方法でなければ、世界中の人を救うことができないと、教誨師(矯正施設で収容者・受刑者の精神的救済活動をする人)になって、単身で刑務所に行かれたんですね。社会において底辺で苦しんでいる方に救いをもたらしたいと行動されたんです。また、当時、うつるからと誰も近寄らないライ病患者の隔離病棟にもお一人で行き、そこで苦しんでいる方々に内観を紹介したそうです。苦しんでいる人が救われることが世界を救うことを確信して精力的に活動されました。
志賀 なるほど。内観は、病に苦しむ、窮地に陥って苦しい状態であっても、その苦しみを克服できる、そういうことを目指しているのか、それとも、病そのもの、苦しみそのものを変えることに目的があるのでしょうか。
清水 それは、はっきりと明言されておりまして、あらゆる環境、逆境の中においても、喜びが溢れる境地に到達することが内観の目標です。病であれば病のまま、その人生が嬉しいという心の持ち方を目指しています、
志賀 喜びを感じると言うのは主観ですから、あらゆる境遇や状況でも喜びを感じることができるようになるのなら、究極のメンタルトレーニングと言えそうですね。
清水 喜んで生きる。貧しくても、貧しさに苦しまない。これは貧しいから嬉しいということではなくて、貧しい中でも嬉しさがあるというのが内観で得られる境地だと思います。
 瞑想の森内観研修所の歩み
志賀 こちら栃木県さくら市喜連川の「瞑想の森内観研修所」はどういったいきさつでつくられたのでしょうか?
清水 先代の「柳田鶴声(やなぎだかくせい)」が瞑想の森を昭和56年に創設しました。柳田先生は、上場企業の社長から転身した方ですが、今から40年近く前に、自己投資としてあらゆる企業研修を体験したそうです。その専務時代にたくさんの研修をやっても解決できない問題があり、模索する中で内観法に出会い、ご自身が体験され、感銘を受けたそうなんです。その後、社長になられ、50歳のときに身を引いて、その会社の所有のこの土地を退職金代わり入手し、私費を投入して、この研修所を創設されました。柳田先生の目的は、吉本先生と同じですが、「瞑想の森」という名称に柳田先生独特の哲学、理念が込められています。各地の神社仏閣が観光地化して、本当の意味での精神修行の場所、魂を磨くための修練所の数が減ってきていると感じておられたようです。そこで、本当の意味で自分を鍛え上げるところ、自分を見つめると場所としての「瞑想の森」を日本中に展開していく1つのサンプルとして、この研修所を開かれました。
志賀 そうですか。柳田先生の構想を清水先生が受け継がれて活動されていますが、そもそもご自身が内観と出会われたきっかけは何だったのでしょうか。
清水 私がここに妻と二人で柳田先生に弟子入りしたのが27歳のときなんです。
志賀 えぇ! ずいぶん若いときから関わっておられたんですね。
清水 周囲のみんなにも同じように驚かれました。当時も「なぜ」と聞かれたんですが、今思うと強い目的でスタートしているというよりは、自然の流れという感じですね。内観法を知ったのは、私が子どものころに父がこちらでお世話になったときで、私自身初めて内観をしたのが18歳のときです。まさかこんな長い間内観に関わるとは思っていませんでした。直接のきっかけは、26歳のときに、13年付き合っていた親友を亡くしたことだと思います。そのとき、自分はこのままでいいのだろうかといろいろ考えました。こういう生き方でいいのだろうかとすごく悩みました。その当時は予備校の講師をして、生徒に教えながら、国家試験を受けて自分の社会的な立場がほしいと漠然とした人生の歩み方をしていたんです。そのときに自分にとって大切な友人を失い、かなり苦しみ、半年ぐらい悩んだ後、柳田先生にお手伝いできないかと相談したんです。内観を広めたい、吉本伊信先生の魂を受け継ぎたいということよりも、柳田先生が必要としてくださる期間だけここで働きたいというのがスタートだったんです。今思うと自分のためにやっていたようなものでしたね。5年ほど柳田先生とご一緒させていただいて、先生が亡くなってから8年になりますから、もう亡くなってからの方が長いですね。去年40歳になりましたけれども、ようやく自分がなぜ今も続けているのかという1つの答えが自分の中で感じられます。初めは自分が欲しいもの、求めているものがあり、それを得るためにここに来たわけですけれども、図らずもここで長く過ごし、柳田先生の下で吸収してきたもの、自分が恩を受けた方々の思いを、自分を媒体として、今度は人様へ受け渡しするという
志賀 大きな夢を持ち、その夢の実現を目指して努力せよ!とよく言われますが、実際に大をなした人の多くは、実は成り行きと言うか、自然の流れだと言いますよね。だた、そのプロセスにおいて人生を見つめる真剣さがある。誠実に生きてきた結果なのだ、と言うことでしょうか。ところで、恩を返すと言う思いで活動を続けている中で、やはり夢が膨らんでくる、大きな目標も構想されるのではないかと思いますが、そのあたりを少しお聞かせいただけますか。
清水 内観法というのは、吉本先生が創られた当初から、世界中の人々が、今ある自分で喜んで生きていける境地に到達していただきたいという大きな目的があります。その思いを発展させ、柳田先生が目指された瞑想の森運動に出来る限り貢献していきたいと思っています。柳田先生は、「我々がしていることは、200年後の教科書に載ることなのです」とおっしゃっていました。ですので、今やっていることをそのまま続けていくということが第一です。私は柳田先生と出会ったことが大きな転機になりました。良質の人に出会うことが自分の人生を豊かにしていきます。しかし同時に、自分が相手にとって良質の出会いの人になれているのかを常に自分に問いかけ、出会いを大切に行動することが今の個人的な目標です。
 内観の効果
志賀 内観を1週間することによって、得られた成果や実例を紹介していただけますか?
清水 悩みというものは、全て自分で作っていますから、悩みを解決するのは自分しかないんですね。悩みの種類は人の数だけあります。社会問題になっているようなケース。例えば、ニート、夫婦間の問題、学校問題などですね。ニートであれば、会社経営側、本人。学校であれば、教員、生徒、父兄。また、病気でお悩みの方、介護、ケアする側の悩みといろいろな立場があり、こちらにはどのケースの方も来られています。最近の例でいえば、離婚の危機を抱えておられたご夫婦が内観されたんですが、そのご夫婦の大きな溝が出来た原因のひとつに長年子どもができないプレッシャーがあったそうなんですね。周りからの期待やご本人たちのすれ違いから、思いやりを持てない関係になってしまったんです。内観でお互いが、自分のことや相手のことが見え、夫婦仲を修復されていきました。先日3回目の内観にご夫婦で来られたんですが、赤ちゃんができたとご報告いただいたんです。生まれたらしばらくは内観に来られなくなるということで、ご夫婦で揃って内観をされたんですが、ものすごく嬉しかったですね。内観すると必ず赤ちゃんができるというわけではないですが、心と体のバランスが整い、よい結果が生まれた例ですね。別の例ですが、お店を引き継いだ40歳代の3代目店主が、不景気でお店の経営が傾き、やる気を失いふて腐れてお酒を飲んでニート状態だったそうなんです。その間奥様が一人で、お店を切り盛りされていたんですが、この店主が内観をされた後、帰ってすぐ会社に就職されたと奥様から連絡がありました。
志賀 1週間の内観をすることで人間関係がよくなったり、やる気が湧き上がるんですね。
清水 そうです。自分が生かされているということを感じられますから、そこから、やらなきゃならないではなく、やりたいに変わるんですね。自分の存在を感じたときにそういう気持ちが芽生えるようですね。
志賀 ニートの人が自ら来てくれるといいですけれど、閉じこもっているでしょうから、なかなか難しいですね。こちらへは、周りの人に薦めて来るのでしょうか?
清水 そうですね。ニートの方々は、厳しい条件を突きつけられると弱いので、周りに脅されながら来られる人もいます。本人もニートである状況が、人生を謳歌しているという気持ちはないようですので、信頼できる方の説得などがきっかけになるようです。
志賀 今まで大勢の内観者を受け入れて来られて、どんな人に内観を受けてもらうといいと思われますか。
清水 基本的にはどなたでも、その状況で自分というものを感じられるのでお勧めしたいです。あえて申し上げるならば、人に影響力のある人が内観をするとすごくいいですね。会社でいえばトップ、学校でいうと教師の方です。いじめられっこが内観をして救われるのは1つの道ですが、その教室をまとめている先生が内観すると教室全体の雰囲気が変わります。家族でいえば、親が内観するといいんですね。親が子どもに与える影響というのは、大きいですからね。問題を起こす子どもだけ内観に行かせることがありますが、親が変わらないと問題解決にならないんですね。問題を起こした子どもが内観して、改心して帰ってきても、そういう子に育てた親が変わらなければまた同じ状況に戻ることがあります。そういう意味では影響力の強い人が内観をすると非常によい効果がでますね。
志賀 なるほど。問題を起こしている人に内観をしてもらうのは対症療法のようなもので、その大元である原因療法が大切だと言うわけですね。
清水 影響の強い人は、皮肉にも人に及ぼす影響をご自身ではあまり分かっていないんですね。ですから悪気がないんです。悪気があれば、直しなさいで済むんですけれど・・・ こういうことは、自分で気づくということがすごく大事なんですね。自分は正しいと思い込んでいる人が内観すると非常に効果があります。悟りというのは間違いに気づくことだと私は思っています。自分自身を見つめると自分が間違っていたということに気がつくんですね。それに気がつかないと悟りから遠く、目が眩んでいる状態ですから、非常に苦しいんですよ。そこに気がついてもらいたいですね。
 内観と療法
志賀 悩みを解決する方法には、内観の他にもいろいろとありますよね。カウンセリングなどの西洋的な手法と、内観のような東洋的な手法にどんな違いを感じますか。
清水 方法論としての違いはよくわからないんですが、大きく分けて内面に問いかけていくのが東洋的で、外に原因を求めて外側を改善し自分に合わせていくのが西洋的というように感じます。内観というのは、目的が、周りがどういう状況であっても、自分が心安らかになるために、自分の心と対話するということですから、あらゆる問題は、それぞれの方が自分の立場で悩んでいらっしゃるので、ご自身の力で解決ができ、その喜びを得られるというものなんですね。
志賀 人は相談されるとアドバイスしたくなりますが、自分の心との対話という面でみると、外からいろいろアドバイスやコメントが無い方がいい。そういう意味では内観というのは一番それに沿っているのではないかと思いますね。内観は、語りかけも、会話もなく、内観者が自ら報告することで気づく手法ですよね。
清水 そうですね。カウンセリングと内観の違いは、治療者と患者という関係が内観にはないことですね。面接者がもともと内観者ですから、同じ行をおこなう、同じ道を歩む人間として、話をお聞きするという姿勢ですので、指導するというのではないですね。私もこの仕事を始めた頃は、ついついアドバイスしたくなるんです。そこまで感じているなら、もう一歩踏み込むとすごく楽になるのにと思うことが何度もありました。柳田先生に、もう少し後押ししてあげたらと相談しましたら、「とにかく黙って聞いていればいいんですよ」と言われました。私も20代でしたから、意地を張って「それなら絶対言うもんか」と思いましたね(笑)。
志賀 (笑)。仏像のように無口を貫くわけですね。すごい修行ですね。
清水 のど元まで言葉が出かかるんですが、2年間一言もアドバイスせずにひたすら聞き続けました。そうやって黙って聞くことで、その方が内観の本質に触れる近道だということが実感できました。そのままでいい、その方がその悩みを持っておられて、悩んでおられるその姿がそのものが尊いということなんです。認められている自分の人生、命、生き方、考え方、ありのままでいい。その上で自分が選んだこともそれでいい。夫婦仲が悪くて来られた場合、夫婦仲が良くなるのが答えだと思われますが、別れるのも1つの道です。別れるときにそれぞれの夫婦、1人1人がこの人生でよかったと思えるような人生を過ごしていければそれでいいんです。
志賀 なるほど、菩薩の心ですね。内観の本質が掴めた気がします。1週間の集中内観をしますと、医学的には治る見込みがない方が内観によって治ったという話をよく聞きます。今までのお話を聞くと、病を抱えていても、共存して過ごしていけることを実感すると、結果として病気が治ってしまうんでしょうね。臨床の立場からも注目され、日本内観学会では、お医者さんたちが集まり、心理療法という治療の1方法として内観を位置づけておられますよね。心配なのは、お医者さんの治してあげるという立場から内観を使うと、本来の内観的な考え方とずれるのではないかなと思うのですが・・・
清水 そうですね。臨床的にみると成果は数多く報告されていますから、日本内観学会でもお医者さんやカウンセラーさんなど、心理学と精神医学の先生方が多くいらっしゃいます。病気になる前の自分に戻る、病気の状態がなくなることで満足するというのと、病気のままでいい、ありのままの自分を受け止めるというのは、全く違いますよね。内観をして喜んで生きられるようになったことが、結果として精神科の薬を必要としなくなることはよくあります。それ自体は大変すばらしいことですが、あくまでもそれは内観による副次的な成果で、内観の一側面です。病気であっても、薬を服用する日々であっても、喜んで生きられることが内観の目標なんです。お医者さんの立場としては、内観を療法としようとすると、厚生労働省に認められないといけない。そのためには、病気が治ったという方法論でないといけないという立場にあるんだと思うんです。内観を療法として運営していくということは、内観法を広める上でとても意味のあることですけれども、病気が治ることが内観であるという図式にとらわれると、本来の内観の目指すものとはどうしても違ってきてしまいますね。
志賀 なるほど、今後、どのように内観をアピールしていくかが難しいですね。
清水 影響の強い人は、皮肉にも人に及ぼす影響をご自身ではあまり分かっていないんですね。ですから悪気がないんです。悪気があれば、直しなさいで済むんですけれど・・・ こういうことは、自分で気づくということがすごく大事なんですね。自分は正しいと思い込んでいる人が内観すると非常に効果があります。悟りというのは間違いに気づくことだと私は思っています。自分自身を見つめると自分が間違っていたということに気がつくんですね。それに気がつかないと悟りから遠く、目が眩んでいる状態ですから、非常に苦しいんですよ。そこに気がついてもらいたいですね。
 最後に
志賀 内観をやってみたいけれど、すぐ参加できない方に日ごろの心がけなどありますか。
清水 私もそうでしたが、内観を体験した方のほとんどが、「こんなことなら、もっと早く来れば良かった」という感想を持たれます。交通事故に遭って、「忙しいから、すぐには入院できません」という人はいませんので、すぐに参加出来ないと思う自分を知ることに大きな意味があるんです。しかし、現実的には、内観は来られるときが機が熟しているときなんです。来るには相当な条件が揃わないと来られないと思うんですね。ですから、そのチャンスをなるべく取りこぼさないようにして欲しいですね。1週間自分を見つめられる時間をもてるという状況が喜びであるという気持ちでお出でになるとよいと思います。
志賀 特別の準備や身構えは必要なく、今まで通りの生活をしながら、内観できるチャンスを上手く掴んで来てくださいということですね。
清水 はい。
志賀 これからもたくさんの方を受け入れて内観を広めてください。私も内観の素晴らしさを多くの方に伝えることで支援させていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
志賀 こちらこそどうもありがとうございました。
 対談 雑感
志賀 清水所長と対談しながら、この瞑想の森で自分も3回ほど内観を体験したことが走馬灯のように思い出され、果たして本当の内観ができたのか自信がぐらつきだした。問題解決が目的で、だから内観しても問題が解決されないと焦燥感がこみ上げてくる。そのことが事態をかえって悪くしてしまう。問題を抱えていてもそれでいいのだという心境になれば悠然としていられる。その心境が、問題解決の知恵と意欲を誘発する。焦らずに一期一会の心境でいられる。気がついたら、結果として問題が解決されている。まさに東洋の知恵というか、解決されるまでのプロセスも喜びに満ち溢れて過ごすことができる。西洋的な手法では合理の追求だから、解決されるまでのプロセスは、努力し、頑張り、我慢する。当たり前のようだが、それが新たな問題をつくり、犠牲を背負い込むことに気がつかない。一週間の内観体験をすると、脳の環境適応力の凄さを実感でき、これまでに過ごしてきた環境、境遇に対して心からの喜びと感謝の気持ちがこみ上げてくる。そして将来に対して夢と希望が湧き出てくる。加えて、淑江さん(清水所長夫人)の作ってくれる心のこもった食事がおいしい。多くの内観者が同じ感想を述べていることを特筆しておきたい。ぜひ体験されることをお薦めする。
 新しい挑戦(REBORN~再生~)升田貴久
 応援してくださった皆様、ありがとうございます!
 元東洋太平洋ライトフライ級チャンピオン
(日本脳力開発研究所スタッフ・イプラスジムトレーナー)
イプラスジムの会員様たちが持つ旗がリングへの道を埋め尽くす。その旗を横目に升田選手はリングサイドへと向かう。祈りを捧げるかのごとく下にうつむきながらの精神集中。静かにリングへと上がる。升田貴久の名を呼ぶアナウンスが響き渡り、歓声の轟きが場内を埋め尽くす。対戦相手は花形ジムの田畑光輝選手。この試合は、升田の今後の東洋太平洋フライ級タイトル戦線を窺う大事な一戦。ゴングが鳴り、試合開始。巧みなフットワークと華麗なるパンチで相手を圧倒。升田選手の苦手とする間合いに入ってこようとする相手を滑るようにかわしながら、次々と有効打を決めていく升田選手。途中、何度ももつれ合いになった。最終7&8ラウンドでは相手の最後の猛攻に合う。最終8ラウンドを終えて、最後に腕を上げたのは升田選手だった。判定3-0、勝利。湧き上がる歓声。次へとつながる大きな一勝、となった。今後は東洋太平洋フライ級の新チャンピオンとなった大久保雅史選手とのタイトル戦が新たな目標となった。  “REBORN”一度は引退した彼が、復帰するときに掲げたテーマである。振り返ることは許されない。身を削りながら戦いを続ける、彼の姿に勇気づけられるものは多い。次の試合も勝って、世界へと羽ばたいていってほしい。それが私たち応援する者たちの切なる願いなのである。彼の再挑戦はまだまだ始まったばかりだ・・・。
升田貴久は日本脳力開発研究所のスタッフであり、ずっとイプラスジムでトレーニングを続けている一選手でもあります。皆様も是非、そんなイプラスジムの希望の星であるプロボクサー升田貴久選手を一緒に応援していただければ幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

レポート EBA浦谷裕樹

 いきいき脳フェスタ2008 in 福岡 レポート
 また福岡でお会いできる日を夢見て・・・よかった、ありがとう
2008年3月23日(日)アクロス福岡にて、いきいき脳フェスタ2008が開催されました。今回が第5回目となるフェスタには、総勢約300人もの方々がご来場くださり、当日は講演をお聞きになられる方、イベントブースに参加される方、ワークショップに参加される方など、ご参加いただいた方々がそれぞれの目的を持ってご参加いただいてらっしゃったのがとても印象的でした。講演会場においては、児玉光雄先生、内藤貴雄先生、田上康二先生、志賀一雅先生による脳についての講演会が開催され、ワークショップでは、ビジョントレーニングを体験できるコーナーや七田チャイルドアカデミーのレッスンを体験できるコーナーを開催させていただきました。今回は参加者全員に脳を鍛えることは楽しいことなのだよということをご理解いただくため、「最強頭脳決定戦」というイベントを同時に開催いたしました。これは、スタンプラリー形式でビジョントレーニングマシーンを使ったり、脳波測定をしたりなどして得点を競い合い、総合得点でコンテストを行うというイベントを行いました。あと、我々スタッフも本当に驚いたのは、福岡ソフトバンクホークスの小久保選手が、試合終了後、会場に駆けつけていただいた事です。皆様の前で当日の試合の結果報告(見事勝利!)や、今までのご自身のイプラスジムでのトレーニング成果をお話いただいた後は、志賀先生の話をじっくりと聞いておられ、小久保選手の「謙虚に学ぶ姿勢」を目の当たりにさせていただきました。また、イベント終了後も来場者の皆様方からの写真撮影やサインのご要望にも快くご対応いただき、小久保選手の人間性、ファンを大切にする気持ちを改めて感じた次第です。今回のフェスタにご参加いただきました皆様方、ありがとうございました。また、このイベントを開催させていただくにあたり、多大なるご協力をいただきましたイプラスジム福岡ならびにイプラスジム北九州のスタッフの皆様方、本当にお忙しい中誠にありがとうございました。さらに、イプラスジムの会員様や七田チャイルドアカデミー九州本部スタッフなど、ボランティアスタッフとしてお手伝いいただいた皆様方に心より感謝しております。

レポート EBA福嶋和彦

 先生に聞きたい! 第5回 児玉光雄先生編
 右脳のはたらきの重要性と可能性
~本日のいきいき脳フェスタ2008IN福岡での講演を終えられた感想をお願いいたします。
児玉 会場にお越しいただいた、みなさんの熱気からイプラスジムへの感心や盛り上がりを感じ嬉しく思いました。
~ビッグゲストの登場などサプライズもありとても充実したフェスタだったと思います。それではまず、児玉先生が最近気になっていることからお聞かせいただけますか。
児玉 右脳を活性化させる重要性がますますクローズアップされると感じています。現在の人々は、メールやインターネットにたくさんの時間を費やし左側の脳だけを酷使しているので、右側の脳のトレーニングが不足しています。こういう状況が続くと直観力や先見力、あるいは危機管理能力が衰えるんですね。事故や事件をみても先を読む力がなくて事件を起こしているのではないかと思います。昨年、食品偽装の事件などが多くありましたが、あれらもトップの先見力がないために起こったのではないでしょうか。昔の人のほうが、この先どうなるかということを読みながらやっていたと思うんです。今の人は場当たり的に感じたことで行動し、あとから後悔することが多く危ういと感じますね。
~文明の力が自分たちの首を絞めているということでしょうか。
児玉 そうですね。頼りすぎているあまり、本来脳が使うべき機能を鍛えていないんですね。右側の脳の機能をパワーアップしないと、人類がどんどん退化していってしまうのではないかと危惧しています。
~児玉先生は以前からそれを見越した書籍をたくさんだされていますよね。
児玉 はい。右脳を活性化するトレーニングの本や天才と呼ばれる人たちの思考や行動を分析したものを多く執筆しています。例えば、イチロー選手、タイガーウッズ選手などを分析していると、頭の中に将来像をしっかりイメージして持っていることがわかります。人生の行き着きたいところはどこかを決めずにただ生きているだけでは、せっかく人間として生まれてきたのですからもったいないですね。
~普通の方はなりたい自分像を持てていないのですか。
児玉 いえ、持っていないのではなく明確でない。もっと鮮明に描かなければいけないということです。自分の行きたい場所があり具体的な行動をしている人は、いきいきして結果をだしています。そういった人は、右側の脳を活性化させて、リアルに明確な目標を描いているのだと思います。飛行機にレーダーがあるように、人間にもレーダーが必要です。そのレーダーの役割を果たすのが私は右側の脳だと思います。それがないと自分のいる位置やどこを目指して自分が動いているのかもわからない。まず自分がどこに行きたいのかを決め右脳の機能を使いこなすことが大事ですね。明確な目標を持たず努力をしてもエネルギーの浪費でしかないと思います。
~それは運動選手だけに有効ということでしょうか。
児玉 ビジネスも同じですね。将来の自分像をしっかり持つことが大事です。会社を作り独立したいのか、あるいは所属する組織でトップになりたいのか。そういう具体的なイメージを描いて、毎日仕事をするのと、お給料をもらうためにやるのでは、モチベーションが違いますし、結果ももちろん違ってくると思います。頭の中で考えているだけでは絶対にいけない。まずゴールを決めてそこに向かって走り出す。近道はなく、地道な努力を積み重ねることでしか目標は達成できないのです。目標からずれたら補正し、そのためにメモや日記を活用して、自分の考えを日々形にし、微調整をしながら目標に向かうことが大切です。
 求められるリーダー像
~今日の講演でもお話されていたリーダーシップについてお聞かせください。
児玉 今一番興味があることです。スポーツの指導者は人望がなければ務まりません。スポーツの指導者を研究することによって、ビジネスのリーダーに落とし込むことができるのではないかと思っています。
~昔のコーチというと、いわゆる「鬼コーチ」という印象が強いですがそれとはまた違うということでしょうか。
児玉 そうですね。方向性を持たない中高校生の子どもたちには、基礎固めや団結力のために鬼コーチとなって指導することは今でも必要です。しかし、プロの世界では、自主的に動く人を作っていかないとリーダー自身も成功できません。今だプロの世界で、リーダーの言うとおりにやっておくと無難だと考える自主性のない選手がかわいがられるという悪循環があるようですね。
~選手・スタッフからリーダー自身は一歩引いて見守るような状態がベストということでしょうか。
児玉 そうです。それには、リーダーの懐の深さが必要だと思います。日本は受動的な人間を作るのが得意ですが、これから国際標準で組織として残っていくには、リーダーの指示通り動いてくれるようなチームでは大きく飛躍することは難しいと思います。
~能動的な動きをそれぞれがすることが大事になってくるということですね。
児玉 はい。高いレベルで勝負するには、実質的な名人芸をそれぞれが持って、的確に力を発揮し、チームを勝利に導いてくれるような選手の集合体が必要なんですね。各人が個の力の結集で勝つあるいは乗り越えるという意識をきちんと持つことが大切です。チームワークだけを考えて、気配りをしながらでは、勝利への限度があります。ナショナルチームなどの有能なリーダーは気がついて変わってきていますよね。彼らの考え方や行動は、どの分野のリーダーにも参考になると思います。
 「なりたい自分を手にいれる」ために・・

~今日のフェスタやイプラスジムにはスポーツマンやビジネスマン以外にも、学生や主婦、シニアの方も多くこられているのですが、メッセージをお願いします。

児玉 今日も話しましたが、毎日毎日丁寧に完全燃焼していくということが非常に大事だと思います。一日単位で完全燃焼して、志賀先生もおっしゃられているように、夜寝る前に「今日一日よくがんばった、よかった」と自分をほめるという生き方をすると後悔しないと思います。
~目標を持って、余力を残さず、毎日出し切ることが大事だと。
児玉 そうですね。人生の残り時間は誰にもわからない。人生はずっと続いていくと漠然と思いがちです。残り時間について、自分できちんと考えて目標をもって行動することが本当に大切なことだと自分が年を重ねて痛感しています。こういうことは誰も教えくれませんから少し意識されるとよいと思います。
~確かに学校や会社などでは、なかなか指導しにくい内容ですね。
児玉 はい。最近は、本のテーマが「なぜ働くのか」というものが売れているらしいです。なぜ働くのか。これは深い問いですよね。人生の中で仕事の比重はものすごく大きい。仕事で幸福になるか不幸になるかで、人生が幸福になるか不幸になるかぐらいの影響を及ぼすと思います。仕事は、お給料をもらい働くこともそうですが、学生なら学業、主婦なら主婦業などその人にとっての仕事=自己実現だと考えると今までの話ともつながると思います。自分を高める仕事ほどおもしろいものはありません。この発想を持って仕事をすれば、どういう仕事でも充実したものになると思います。そのためのヒントや実践方法は、いきいき脳フェスタなどのEBAの活動や、私の講演や著書で手に入れることができると思いますので、ぜひ多くの方に、実践していただきたいですね。
~今年もいろいろな活動でお世話になると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。今日はどうもありがとうございました。
児玉 ありがとうございました。

インタビュー 斉藤 義生

児玉光雄

京都大学工学部卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院に学び工学修士号取得。現在、鹿屋体育大学教授
「IQが高くなる右脳ドリル」他著書多数

 日本で初めての試み!2008年「全校生徒ビジョンチェック」報告レポート
2008年4月10日、業務提携校の東京女子学院の健康診断にキーストーンという機材を持ち込んでオプトメトリストであり、イプラスジムの学術顧問である内藤貴雄先生と関東イプラスジムFCトレーナーの皆様のご協力をいただき、全校生徒に視力とは別の角度から眼のチェックを実施させていただきました。視力検査では左右の片側の眼が遠くのターゲットをどれだけはっきり見えるかということがわかります。しかし私たちの生活ではいろんな距離や動きによって眼を使い、しかも2つの眼を同時に使います。眼は様々な状況の中で大きな「舵取り役」を担っていて視力以外の視覚プロセスをもって見るという作業をおこなっているのです。
 キーストーンとは?
今回のビジョンチェックに使用した「キーストーン」とは、その人が視力も含めふたつの眼が本来はどういう性質をもっているのかが簡単にチェックできる機材です。(注 この機材はアメリカ製で残念ながら日本ではこのような機材は製作されておりません。全国のイプラスジムに設置しております)主に「普段の遠くを見ているときの2つの眼はどういう傾向をもっているのか」「本を読んでいるときやパソコンなどの近く(40cm)を見ているときと同じような状況下では2つの眼はどういう傾向をもっているのか」などをチェックできる内容です。今回の実施方法は中学1年生~高校3年生の全生徒に眼に関しての事前アンケートを配布して、当日までに記入をしてもらってその情報も含め、キーストーンのチェックを実施しました。またトレーナーによるチェックの結果、気になる点があれば、別途個別に内藤先生が2つの眼のバランスや眼の動きなどを再度チェックし、アドバイスされました。
 過去に例のない取り組み
このような眼の検査を日本の学校で実施したのは初めてで、当然生徒の皆さんも初めての体験なのでちょっと戸惑いもあったかもしれませんが、勉強をがんばりたくてもやる気や集中できない、部活でもなかなか上達しないなど生徒たちの能力が低いからということではなく、眼という「舵取り役」に学びを与える環境ができれば生徒たちが自分自身の脳力に自信を持って力を発揮していただけることを東京女子学院全体にご理解いただく最初の1歩となったのではないかと思います。
 今後に向けて
今回の結果を先生方や保護者の皆様に報告させていただいた上でプランを学校と相談し、その後、先生方や生徒の皆さんにトレーニング方法をご指導、アドバイスさせていただく予定です。  生徒の皆さんが興味をもって参加していただき、喜んでくれていたのが何よりうれしく、今、勉強やスポーツなど、日常的に取り組んでいることに活かしていただく機会になれば・・と思いながら全力で取り組んだ1日であり、また私たちスタッフ自信にとっても貴重な体験をさせていただきました。  実施に向けてご尽力いただきました東京女子学院校長 酒井先生、教頭の吉田先生ならびに各先生方に厚くお礼申し上げます。  またご協力いただきました、イプラスジムトレーナーの皆様にも厚くお礼申し上げます。
~南野さんのお話を伺って、タウン誌発行、トレーニングの提供と立場は違いますが、「新しい時代のコミュニティ作りを目指す」という点は同じだと強く感じました。全力を挙げて全国各地での「元気な人、まちづくり」をともに進めていきたいと思います。ぜひ今後ともご協力をよろしくお願いいたします。
レポート EBA 原 正樹
 ジムレポート イプラスジム学研都市精華

2007年4月にオープンした、イプラスジム学研都市精華、代表の星 雅啓(“ほしひゅうま”ではなく“ほしまさひろ”)です。  私は昭和56年以来ずっと学習塾を経営してきました。毎日の学習指導を通して多くの子ども達と関わりながら、「学習能力の高い子はたいした指導もしないのにいつもテストでは高得点を収めるのに対し、学習能力の低い子はこちらが必死に指導しても中々良い変化が表われない。この差はどこから来るのだろう?」と、どうしても解決できない矛盾を感じていました。  当時の私は“才能逓減の法則”など知る由もなく、従って吸収力、記憶力、発想力など脳の基本構造は幼児期に80パーセント以上決まってしまう、といった“大脳生理学”の基本原理からほど遠い認識の中で苦悶していた訳です。今から思えばまさに“徒労”と言える学習指導に明け暮れていた訳です。  そうした折、たまたま書店で手にした「奇跡の幼児英語教育法」と言う七田眞先生と高森省三先生の共著で始めて“才能逓減の法則”と言う言葉に触れ、その中で「人間の素質は胎児期が最も高く、それは放っておくと暫時低下してしまう。」と書かれてあるではありませんか。“自然成熟説”しか知らなかった私には驚愕の内容でした。と同時にこれで長年の矛盾が一気に解決できた爽快な気持ちを今でもハッキリ思い出せます。  こんな事をしている場合ではないと、すぐさま七田先生の門を叩き、教えを乞い昭和62年春七田式幼児教室をオープンし、その後無我夢中の21年が過ぎました。その間多くの素晴らしい才能を身に付け光輝くような子ども達を送り出すことができました。「本物は続く、続ければ本物になる。」と言う東井義雄先生の言葉通り七田教育が本物である証だと思っています。  ところがそんな素敵な子ども達と接していられるのも長くて小学3・4年生でお別れです。それ以降その子ども達を待ち構えているのは受験勉強と言う究極の競争学習の世界です。七田教育とは対極の世界です。私は“七田っ子達”が育ててきた心優しさや他人への思いやりなどかけがえのない人間味が競争世界の中で押し潰されてしまわないよう、更にその個性を磨ける受け皿、環境を整えてあげなければ幼児教育に係わる者として無責任ではないかと言う思いが年々強くなっていました。過度な競争原理の中で子ども達を学習に追いやることは生命誕生の基本精神から見ても大きな間違いだと思っています。1億~5億の精子の中でたった1個の精子だけしか選ばれて生き残れない、と言う厳粛な事実には厳しい競争の原理が支配すると見ることもできますが、私はその後に繰り広げられる“ドラマ”はまさに“絶対愛”に基づく共生の精神が支配する生命の誕生と見るべきだと思います。だとすれば教育の根本は競争の心を教えるのではなく、他を思いやる心、共に生きる智恵を植え付けることにあると確信します。  “七田っ子”の受け皿となり、共生の世界で共に学び、自己開発を推し進められるのはイプラスジムしかない、と思い七田チャイルドアカデミー教室と併設してオープンしました。  “肉体トレーニング”以上に世の中は益々“脳や心のトレーニング”が必要な時代がやってきました。皆様と共に時代の要請に応えられる魅力あるジム造りを目指して参りたいと思います。岡本トレーナー共々ご支援ご鞭撻を心よりお願いいたします。

代表 星 雅啓
 イプラスキャラバン

フリーライターはゆく! ゆっくりと 少しずつ・・

このコーナーは、ニュービジョンライターのEBAにまつわる旅の記録です。
イプラスキャラバン担当のフリーライター、モリスン大日です。全国のさまざまな場所に出没し、EBAにまつわるさまざまなトピックスをお伝えします
 「いきいき脳フェスタ2008IN福岡」キャラバン
さて今回は福岡にお邪魔し、フェスタを正面から、横から、上から、裏からとあらゆる角度でスタッフとしての立場をフル活用して(悪用ではございません)参加いたしました。今回のフェスタで感じた、福岡の印象をひとことで語るとしたら「情熱」です。別に「東京はクールな感じ」とか「大阪はソース味(?)」など形骸化された街の印象だけで語るつもりはないのですが、今回は福岡の皆様方の、ホークスへの応援に代表される「積極的に参加する姿勢」をひしひしと感じました。来場者の皆さんの熱気にすっかり魅了されてしまい、ここは一つ、私も福岡の皆様のパワーをいただき、今回のキャラバン記事でその空気を伝えようと、ヒンシュク覚悟、ドサクサ紛れで、出演者の先生方や小久保選手の写真を林家ペーさんばりのカメラワークで撮りまくりました。別頁レポートの写真も含め、その熱気は読者の皆様に伝わったでしょうか?帰りの新幹線でプレビューを見ながら「ええフェスタやったなぁ」としみじみ、かつ有頂天・・ という私なりの有意義なフェスタでしたが、ところで次回のフェスタはどこでやるんでしょうね?夏なら北海道にして下さい。ソフトクリームが最高に美味しいんですよね!
(一人で何処へでも行っちゃって下さい~編集長談~)
小久保選手が来て下さいました! ラッピー
(ラッキーでハッピー)なひと時!
EBA役員勢揃い!(左から田上理事・志賀会長・児玉理事・内藤副会長)
 「東京女子学院ビジョンチェック」キャラバン
「日本で初めて!」という学校全体でのビジョンチェックに、参加させていただきました。こちらも詳細は別頁に掲載されておりますが、参加された内藤先生やスタッフの皆さんや学校関係者の皆様の真剣な眼差しに対し、「面白そ~」と友達のみんなと興味津々の笑顔で参加されてた生徒の皆さんのギャップがチト面白かったです。他にも面白かったエピソードをひとつ。自分のチェックが終了したにも関わらず入り口のところでモジモジしている生徒さん2名が目に付き、たまたま傍にいた私が「どうしましたか?」と尋ねたら「あの、あっちにいるメガネの人と話がしたいんですが・・・」とお願いされました。私はティーンエイジャーの頃の甘酸っぱい青春の思い出が脳裏に浮かび、「ここはぜひ私が一肌脱ごう」ということで「わかりました×2、あの人ですね?」と確認し、EBAの原さんを呼びに行きました。で、扉の外での話を終えた原さんに「どんな話だったんですか?」と、他のスタッフの方と一緒にチョッピリ羨ましい気持ちで尋ねたら、「大阪弁しゃべって下さいって言われました。」「他には?」「別になかったです・・」とのこと。(爆笑)失礼を承知ながら大笑いにつぐ大笑い。今でも思い出す度、笑えます。お話によると、次は文化祭(芙蓉祭)の時にまた脳力開発ブースで学校のお手伝いをするとの事。ぜひその時までに私も「美しい(コテコテの)大阪弁」をマスターし、生徒さんにお声をかけてもらえるよう精進します。原さん、ぜひご教授の程よろしくお願い申し上げます。TJGの皆さん、楽しい時間をありがとうございました!またどこかでお邪魔します!
内藤先生とスタッフの皆様とキーストーン(検査機材)後列左から 住友(EBA)古澤さん(熊谷ジム)齊藤さん(小山ジム)内藤先生・美濃部さん(赤羽ジム)浦谷(EBA)前列左から原(EBA)楢原さん(中野ジム) いつお邪魔しても心が洗われる
TJGのロケーションです。
旅はつづいてゆく・・・
ライター
モリスン大日

自称「単なる、読書好き・映画好き・音楽好きのフリーライターもどき」
EBAの活動内容に賛同しボランティアで取材活動を続けている。
「ニュービジョンを週刊誌に!」という無謀な夢を抱く。かに座。O型。
座右の銘「猫はなんでも知っている」