[ HOME ] > [ WEB版 NEW VISION TOPへ ]
NEW VISION WEB版 vol.10
vol.10[掲載内容]
『理事長からの手紙』
 イプラス脳力開発トレーニング協会 会長 志賀 一雅[ CLICK ]


『脳力開発トレーニングにおける脳波測定の意味』
 対談 志賀 一雅 × 河野 貴美子[ CLICK ]


『先生に聞きたい!』児玉光雄先生[ CLICK ]

『この人をご紹介』辻川 実結さん

『全国のイプラスジムより』イプラスジム千里丘[ CLICK ]

『イプラスキャラバン』[ CLICK ]

 会長からの手紙
志賀一雅 ご挨拶 かねてから願っていた河野貴美子先生との対談が実現しました。先生は日本医科大学情報科学センター長をされ、日本における脳波研究の大権威者です。国際生命情報科学会(ISLIS インターナショナル・ソサエティー・オブ・ライフ・インフォメーション・サイエンス)の創設からご尽力され、会長もされたことがあります。その先生と対談できたのですから最高の気分です。
 お読みいただければ分かりますが、脳波実験でアルファ波が観察できる事実は共通ですが、その解釈は正反対です。亡くなられた品川嘉也先生のお考えを引き継がれ、アルファ波はリラックスの脳波であり多くの神経回路が活動していない、むしろベータ波のとき脳が活性になるとの主張をされています。これは臨床脳波の教科書にもそのようなことが書かれていますから医学の専門家たちの共通した見解です。
 品川先生の多くの著書には、アルファ波を強化するようなことはボケを助長するだけで意味がない、むしろ危険だとまで書かれています。
 でも本当でしょうか。多くの脳波実験を行ってきて、分野は異なっても能力者が得意な脳力を発揮しているときには、ほとんど例外なく左前頭葉から強いアルファ波が観測されますからボケの脳波とはとても思えません。以前、あるきっかけで、多くの実験データを品川先生に見ていただき、アルファ波は集中の脳波であることを認めていただきました。残念ながらそのことを記載した著書が発行されないまま亡くなられてしまいました。
 河野先生との対談で詳しく語っていますが、アルファ波出現メカニズムの解釈は違いますが、アルファ波は集中の脳波であり、アルファ波を強化することは意味があることにおいて一致しました。長年気になっていたことですのでとても嬉しく思います。
 今後もお互いに研究をより深め、率直な意見交換をしながら脳力開発の活動に貢献しよう、と約束できたことも大きな収穫でした。
 おりしも川島隆太先生の血流観察が引き金となって脳力開発ブームです。血流が多くなれば脳は活性なのでしょうが、それが望ましい状態とすることには賛成できません。いまは時の人ですからとても対談は無理でしょうが、いずれご登場いただきたいと思っています。

イプラス脳力開発トレーニング協会 会長
志賀 一雅

 対談 志賀一雅 × 河野貴美子 「脳力開発トレーニングにおける脳波測定の意味」
今回は日本における脳波測定の権威・河野貴美子先生にご登場いただきました。
集中しているときに強く観察されるアルファ波について、河野先生と志賀会長の解釈の違いが明確になり、読者の皆様には脳波理解の参考となるのではないでしょうか。
人間現象を解明したいという強い思いを軸に、それぞれの立場から脳波の研究などについて熱く語っていただきました。
 心と脳を育てる食べ物
志賀 お久しぶりです。大先生をお呼びして恐縮ですが、よろしくお願いします。
先生は国際生命情報科学会(ISLISインターナショナル・ソサエティー・オブ・ライフ・インフォメーション・サイエンス)の創設からご尽力され、会長も務めておられました。今年は第23回シンポジウムが開催されたわけですが、ずいぶん長く続けていらっしゃいますね。
河野 そうですね。昨年10周年を迎えました。シンポジウムは、年に2回開催しております。
志賀 今年のプログラムを拝見して、主に大学の研究者がお集まりの研究テーマとしては、心霊現象やスピリチャリズム、あるいは「気」などを取り上げ、学究としては異質に感じますが、そもそもこれを組織された狙いは何だったんでしょうか?
河野 「気」やスピリチャルなどの現象って、超能力を含めて、一般の科学者には、認められていないですよね。
志賀 そうですね。
河野 そこでライフ・インフォメーション・サイエンス、すなわち生命情報科学という抵抗の少ない名称のもとで、認められていないものをきちんと科学の土俵に乗せてデータを提供していこうと創った学会なんです。・・でも今大会では、タイトルにあやしげな名称が多かったですね(笑)
志賀 これまでの科学は、物質現象やエネルギー現象を対象としていて、人間を介在させなかった。そこに人間現象を取り込んで、しかも、生命という根源に着目しながら、そこから発生するいろいろな現象を科学的に解明していこうという姿勢でしょ? なかなか難しいですね・・・。
河野 難しいですね。10年前にこの学会を作ったときには、4~5年一生懸命やれば、何かがでてくるだろうと始めたのですけれど、未だにきちんと証明できるものがでてきていませんから・・・。
志賀 大学に籍を置きながらそういった研究をするな、といろいろ妨害はありませんでしたか?
河野 ありましたよ、もちろん(笑)。
志賀 はり、未だにありますか。有名なのは、福来友吉博士が、今の東京大学、かつての帝国大学の助教授だったときに催眠の研究から透視や念写の実験をされ、ロンドンで開かれた学会で、念写を世界で初めて発表された後、物理学教授が排斥運動をして帝国大学から追放されてしまったことですね。以来、大学でのこの種の研究はタブーになっていますよね。
河野 そうですね。ずっとタブーのまま来ていますね。最近も水に感謝の言葉をかけると水の結晶がきれいになるという話を、物理学会で取り上げ、論理的でない話をするのは困るというセッションがあったんですね。そもそもは、小学校の先生が子どもたちに道徳的な意味で、ありがとうという気持ちを持ちましょう、と話したらしいんですけれど、科学離れが学校の中で言われているときに、いいかげんな科学の話はいけないということから、大きくなって、問題になっているようです。未だにそういったものは、たたかれる材料になっていますね。でも、それに対して、そうではないときちんと示せるようなデータがないんです。データに基づいてしか認めない科学者たちが、なるほどと言えるようなデータを出したいですね。
志賀 そこが難しいですね。水の結晶の場合、結晶は写真ではっきりしているけれども、そのプロセスがみえていないんですね。
河野 みえていないですし、誰がやってもきれいな結晶ができるかというと、そうではないですからね。やる人の問題というのが、常に関わってきてしまいますね。
志賀 再現性や客観性のないものは、科学の対象外にしがちですからね。
河野 はい。今の科学は再現性・客観性のないものは、全く認められていませんね。
 新たな試み
志賀 今年の春の「ISLIS」は、先生が実行委員長をされ、その中で中村先生と連名で「祈りの科学的測定」という演題でご研究を発表されていますね。
河野 今回の実験では、脳波の他、きゅうりを使ってバイオフォトンも測っています。
志賀 おもしろい試みですね。しかし、これは大変な実験でしょう? フォトンをカウントするなんて・・・
河野 そうです。フォトマルチプライヤーで共同研究者の小久保さんが測りました。人間ですと真っ暗な中に長時間いることや、動かないでじっとしていることは難しいので結果が出にくかったのですが、きゅうりですと、真っ暗な中に入れておいても文句を言わないですからね(笑)。
志賀 (笑)。
河野 しかも、ヒーリングをしたきゅうり、しないきゅうりと、きちんとコントロールしたものを用意できます。それらの両方のバイオフォトンを測ると、明らかに差が出るんです。
志賀 そうすると、やはり「気」というものに何かの作用力があるということですね。
河野 「気」だけではなく、祈りのようなものや「癒し」などには、何か作用がある可能性がありますね。
志賀 「気」などに対する証明の入り口に立ったということですね。それでも、「気」そのものを掴むのは難しいですね。
河野 いまのところまださっぱり掴めていません。
 脳波のなぞ
志賀 先生は、脳波を研究の一つの手段として、長く関わっておられますね。
河野 そうですね。もう20年近くになりますね。
志賀 私たちは、脳波測定によって、いろいろな仮説を立てて、みなさんにお話をしていますが、実はなぜ脳波が計れるのかというのが、分からないですよね。
河野 本当のところは分かっていないですね。
志賀 脳の神経細胞がネットワークをつくり、そこに電気的な神経インパルスが動きまわることは事実ですが、脳波的な次元よりももっと早いですしね。
河野 しかも、細胞の中のインパルスがそのまま外で測られているわけではないですからね。
志賀 ないですね。そうするとあとはシナプス電位の変化ということで、シナプスが集積されたものかと思えるけれども、さりとて、神経細胞の外側には、軟膜、クモ膜、硬膜とその中には髄液があり、さらに、頭蓋骨、筋肉、表皮、髪の毛がありますしね。これだけ何重にも導電性のないものを介在して測るんですから、静電誘導だとしても不思議ですね。
河野 ですから、よっぽどたくさんの何かが統合されないと、あの電位は出てきません。かなり多くのシナプス電位や何かが、同期したものを測っていると思われます。同期しない限りはあの大きさで出てこないですからね。
志賀 確かに・・・。でも、測れちゃうんですよね(笑)。ノイズではなくて、何らかの脳の活動状態を反映してね。
河野 明らかに反映していますね。
 アルファ波の解釈
志賀 なぜ測れるかはさておいて、根気よく脳波を測ると、ときどき振幅の大きい調和振動のアルファ波が観測されますよね。私は、このアルファ波はたくさんの神経回路の活動がシンクロナイズしたときに出て、脱シンクロナイズしたときに出なくなる、という解釈をしていますが・・・。
河野 なるほど。
志賀 先生はそうではなく、アルファ波が出ているときは、脳はリラックスして働いていないと解釈されていますよね。
河野 全く働いていないと思うとおかしくなっちゃいますけれども・・・。
志賀 脳死ですか?(笑)。
河野 要するに、自ら活動していない神経細胞では、奥の方からの信号に多くのシナプス電位が同期的に反応して、あのようなアルファ波になるのですが、神経細胞が活動すると、その同期から外れてベータ波になると考えているわけです。先生は、前頭葉で測っていらっしゃいますよね。
志賀 はい。以前はいろいろの部位で
も計測しましたが、今は左前頭葉に絞っています。
河野 私は脳全体を見ていますが、前頭葉では、普通のリラックス状態でアルファ波は、あまり出てこないんですね、それが集中しているときには、確かにアルファ波の数値がピッと強く出るんですよ。
志賀 はい、よく分かります。
河野 私は何かにぐっと集中したときというのは、前頭葉を休めた瞬間だと思っているわけです。
志賀 なるほど。そこはとてもおもしろいですね(笑)。私は、ピッとアルファ波が出るのはたくさんの神経回路が一斉に活性になったからだと思うんですが・・・。
河野 前頭葉はどうもあれこれ迷っているときの方が使われているんですね。余計な考えがなくなった瞬間にアルファ波が前頭葉にピッと出る。そのとき、脳の使うべき場所だけをしっかり使っている。それが集中なんだろうと私は思うんですよね。
志賀 なるほど。賛成できませんが、おっしゃる意味はよく分かります。
河野 雑念だらけのときには、あまりアルファ波は前頭葉には出てこないですから。
志賀 これはまったく平行線ですね。かなり先まで歩み寄れないですね(笑)。
河野 (笑)。そうですね。
志賀 反対の解釈ですから・・・、どちらも検証は難しいですけれども・・・ね。
河野 いづれにしても、集中のときには前頭葉にアルファ波が出るわけですから。
志賀 出るんです。そこは完全に一致していますね(笑)。
河野 それをどう解釈するかですよね。
志賀 はい。あまりいい例えではないですが、神経回路あるいはシナプスを教室の生徒に例えると、大勢の生徒がいる教室で先生が一人の生徒に「この本を朗読しなさい」と指示して生徒が朗読を始める。はじめは周りがガヤガヤ騒いで、うるさい状態で一人の生徒が朗読している。しかし、先生がちょっとうるさいから静かにしなさいと、抑止の信号を出して、何人かが静かになったけれども、まだガヤガヤしている。さらにまだうるさいと怒るとシーンとなる。そのとき最高にアルファ波が出て、一人の朗読が教室中にいきわたる。これが先生の解釈ですよね?
河野 そうです。
志賀 では、私はというと、一人の生徒が朗読しているときに、先生が○○君、私語を止めて一緒に読みなさい、みなも一緒に読みなさいと指示する。そして、全員が読み上げるとアルファ波が強く出る。独奏ではなくてオーケストラの大合奏です。
河野 なるほど。そのへんは、検証していかなくてはいけないですね。
志賀 どういう解釈であれ、集中して能力を発揮するためにはアルファ波が必要ですから、そういう意味ではアルファを強化することは意味がありますよね?
河野 そうですね。気を受けるような場合にも似たような状況があって、受けた瞬間にアルファ波がピッと出ることがあります。先生の解釈だと受けたから反応して出る、私はそのときふと静かになって、受けやすくなったと。
志賀 はは~~ん、分かります。
河野 要するに、自分の方の勝手な思考が抑えられたために、外からのものを受けやすくなった瞬間だという捉え方をしているんですね。
志賀 なるほど。おもしろいですね(笑)。
河野 (笑)
 脳力開発トレーニングを通して
志賀 いま世の中は脳力開発ブームで
すが、私どもは同じ脳力開発トレーニングの分野で活動していますが、先生から脳力開発に対して、何かアドバイスをいただけるとうれしいのですが・・・。
河野 人間の脳はかなり可塑的で、脳に入力されたものはどんどん取り込んでいきますので、何もしないよりした方がいいことは確かですね。
志賀 はい。失敗も大いにした方が、その人の人生にとっていいですしね。
河野 ええ。例えば、何か一つのことに長けている人というのは、脳のその部分は相当使っていますが、それ以外の部分については、あまり使っていないことがあります。仕事以外のものにもいろいろチャレンジしていないと、仕事が定年で終わったときにボケてしまうことになりかねません。自分が普段やっている以外のことを一生懸命やることで頭の他の領域を使うことは必要なことですね。ですから仕事以外でおもしろいと思えるものがあったらどんどんやればいいと思います。
志賀 なるほどね。
河野 ただ、あまりに単純なたいして面白くないものを、脳トレだからと一生懸命にやっていても、それほど効果はないのではないかという気はしますね。
志賀 そうですね。イプラスジムでは週に1回会員さんが来られ、3ヶ月のレッスンでマスターした後は、ご自分の場で活用していただけるようなプログラムでスタートしたんですが、やっているうちにおもしろくて、さらに続けたいと希望があり、レッスンの内容を増やして、今では3年のプログラムになってしまいました。
河野 すごいですね。
志賀 その中で、予期していなかったことは、レッスンを続けているとコミュニケーションができてくることなんですね。
河野 それはすばらしいですね。
志賀 いまはコミュニケーションが不足していて、家族や職場でも、メールだけだったりしますね。ジムでは利害関係がありませんから、和気あいあいとなるのでしょう。みなさんが、リラックスして楽しいコミュニケーションのできる場の提供だと思っています。
河野 なるほど。そうすると、脳トレというのは、自分でだけやるものではなくて、そういったコミュニケーションの場にでて行ってやる方がずっと効果があるということなんですね。
志賀 そうです。注目しているのは、中学生、社会人、高齢者といろいろな年代の人が入り混じっていることです。中学生が話していることを、高齢者が感心して聞いてくれるんです。僕の話をこんなにきちんと聞いてくれたことは今までなかったので感動した、と話してくれました。
河野 なるほど。今は、学校でもどこでも同学年でしかつながりがないですからね。そういった縦のつながりは貴重ですね。
志賀 そういった活動をしていますので、ぜひ先生一度ジムの様子をご覧いただきながら、ご指導いただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
河野 こちらこそどうもありがとうございました。
 対談 雑感
志賀 河野先生と対談しながら、かつてダイヤモンド社が企画したリーダー能力開発講座の中で品川嘉也先生とご一緒に「自己革新力」を担当したことを思い出した。日本医科大学の教授であり俳人として有名で、右脳に関しても見識が深い品川先生の河野先生はお弟子さんだ。 かねてから品川先生のご著書はたくさん読ませていただいたが、そのどれもアルファ波に関して批判的で、アルファ波を強化することなど無意味だし危険でもあると主張されていた。 何とかお目にかかって意見を交わしたいと思っていたので、ダイヤモンド社が絶好のチャンスを与えてくれたことになる。 打合せで何度か先生の研究室に伺ったとき、品川先生が「君、おもしろいものがあるんだよ」と、ボディーソニックチェアーに取り付けた装置を見せてくれた。 何と私が開発したアルファ波バイオフィードバック装置のアルファテック3だった。「このいすに座って音楽を聴きながらいい気分でいると鈴虫の音が聞こえるんだ。 アルファ波が出ているらしいよ。 よくできた装置だよ」とご満悦のようだった。 いろいろ実験データを見ていただき、アルファ波は集中の脳波であり、アルファ波を強化することは意味があることを認めていただいた。 だから「自己革新力」はアルファ波を強化する内容にすることができたし、今後の先生のご著書にはアルファ波の批判を書かないことをお約束いただいた。 ただ残念ながら新しい著書が出版される前に他界されてしまった。
 その後、日本医科大学に河野先生を尋ね意見交換してきた。 今回の対談でお互いの見解がはっきりしたと思う。 さらに率直に意見交換しながら研究を深めたいと思っている。
 先生に聞きたい! 第2回 児玉光雄先生編
今回はEBA理事の児玉光雄先生(鹿屋体育大学教授)をお招きし、近況や今後の抱負などをお伺いしました。
 児玉先生の近況
~あいかわらずご多忙のようですが、先生の近況をお聞かせください。まずは、大学ではどのような活動をされていますか。
児玉 大学では、アドミッションセンター長として、魅力的な大学作りやいかにして大学をPRするかなどを統括管理指導しています。ほかに、スーパーアスリートの顧問教員として、海外に派遣される学生やナショナルチームに選ばれた学生のカウンセリングをしています。
~最近の執筆状況などはいかがでしょうか。
児玉 右脳ドリル本も出版しているのですが、スーパーアスリート、あるいは名誉スポーツ指導者の執筆依頼が多いですね。2月に、『松坂大輔「100億思考」を読み解く!!』を、6月には、『名将・王貞治勝つための「リーダー思考」』という王監督の語録を集め分析した本を出版しました。執筆にあたり、王監督とお会いしたのですが、下書きに目を通してくださり、「私の野球人生を書いた本がなかった」と喜んでいただきました。面会の後、ソフトバンクの広報さんから、メンタルトレーニングに王監督が関心をもっておられることをお聞きして光栄に思っています。他のチームにないものは、どんなことでもやってみようというのが、王監督のスタンスのようですね。
~大学での活動以外に本の執筆でもお忙しい児玉先生ですが、講演やセミナーなどの活動状況はいかがでしょうか。
児玉 最近はイチロー選手に関する依頼が多く、全国を飛び回っています。特に管理職向けのものが多いですね。
~それにゲームの監修もされていらっしゃいますよね。
児玉 はい。ゲームソフトはナムコさんと何本か、ほかにナンプレの本や地図ドリルなどの前書き、推薦文、監修なども手がけています。
 メンタルトレーニングの現状と行方
~現状、スポーツの世界では、「メンタルトレーニング」という言葉が一般化されてきているようですが、一般の方のメンタルトレーニングへの認識はまだまだ低いように思われます。
児玉 アメリカの場合、メンタルトレーニングは、スポーツ選手だけでなく、ビジネスマンも主流なんですね。ただ日本で積極的に実践しているのは、プロスポーツ選手の一部だけで、アマチュア選手さえあまりやっていないのが現状です。
~存在は知っているけれど、導入していないという人が多いようですね。
児玉 そうですね。今後日本では、ビジネスマンのメンタルトレーニングが主流になってくるんではないかと思います。
~スポーツからビジネスへとより広がりをみせると。
児玉 そうなると思います。企業のオーナーや経営者、重役、幹部の方が、メンタルトレーニングに興味を持って、本を読んだり、やれることはやってみようという意識はすごく高まっていると感じています。ただ、自分からセミナーに参加しようというところまではいっていないようですね。私たちが持っているノウハウが、今後ビジネスマンのニーズと上手くマッチしていくのではないかと思います。
~日本での認知が高まり、もっとメンタルトレーニングを活用していただけるよう、EBAでもスポーツはもちろん、今後ビジネスマンや学生、主婦など「一般の方」向けのセミナーなども充実させていこうと考えております。
児玉 そうなると思います。企業のオーナーや経営者、重役、幹部の方が、メンタルトレーニングに興味を持って、本を読んだり、やれることはやってみようという意識はすごく高まっていると感じています。ただ、自分からセミナーに参加しようというところまではいっていないようですね。私たちが持っているノウハウが、今後ビジネスマンのニーズと上手くマッチしていくのではないかと思います。
 メンタルの注目すべき力

~先生の実践するメンタルトレーニングについて簡単なご紹介をお願いします。

児玉 自分が知らない、気が付かない脳力を発揮する、自分を引き出す力を持つことができるのがメンタルトレーニングだと思います。興味や好奇心がどこにあるかは、ご自身が一番知っているはずです。それに適応した形でメンタルトレーニングを使うと効果が表れやすいですね。ほとんどの方が、自分の潜在能力を発揮できないままこの世から別れを告げているのが現実です。素晴らしい力を持っているもう一人の自分に気づくということが、自己実現の一歩になります。具体的には、目標設定をする、イメージトレーニングで自分のなりたい像を鮮明に描く、言葉を唱えるなどの繰り返しですが、それを継続するテクニックなどをみなさんに知っていただきたいですね。
~学校では教えてもらえないことですね。/td>
児玉 そうですね。イチロー選手は、自分なりのメンタルトレーニングを編み出して、それを自分で自習していますが・・・
~ イチローさんのように自然に自分なりのメソッドを体得しておられるのは、ほんの一握りの方ですよね。
~イチローさんのように自然に自分なりのメソッドを体得しておられるのは、ほんの一握りの方ですよね。
児玉 はい。私はそのノウハウを研究していますので、それを駆使すれば、誰でもイチロー選手と同じように学べると思います。自分の技術を引き上げてくれたのはメンタルだと彼ははっきりと言っています。持っている技術を寝かしておくだけの人間か、あるいはそれを引き上げることに全力を尽くすのか、それもメンタルの力だと思いますね。
~メンタルの力に注目が集まれば、近い将来、各学校でメンタルトレーナーが授業などで指導するような状況も考えられますね。
児玉 そうですね。学生の部活動や受験にはメンタルは、大きい位置を占めますから。
 脳力開発トレーニングの今後・・
~それでは最後にEBAの会員の皆様に今後の児玉先生の活動予定など教えて下さい。
児玉 二つの柱があります。一つは天才スポーツ選手たちのノウハウを一般の方に落とし込んで自分の夢を実現していただくための自己実現プログラムの研究をしていきたいと思っています。もう一つは、右脳活性化についてさらに究め、より効果的なメソッドを開発していくことです。
また、幼児や団塊の世代など各世代に特化したトレーニングを行えば、今後もっと脳力開発トレーニングは盛り上がる予感がします。会員のみなさん、全国で指導されているトレーナーのみなさん、そしてEBAの理事の先生方と切磋琢磨してよいものを作っていきたいですね。
~今後のさらなるご活躍を期待しております。本日はどうもありがとうございました。
インタビュー 斉藤 義生

児玉光雄
鹿屋体育大学教授
臨床スポーツ心理学者
京都大学工学部卒業。カリフォルニア大学ロスアンジェルス校大学院材質工学科入学。同校工学修士号取得。その後米国オリンピック委員会スポーツ科学部門の客員スタッフとしてスポーツ科学を研究。鹿屋体育大学教授に就任。専門は臨床心理学、体育方法学。日本体育学会会員。日本スポーツ心理学会員。その他、右脳開発プログラムのトレーナーとして多くの受験雑誌に右脳開発トレーニングを提供。
 この人をご紹介 辻川 実結 さん
今回はイプラスジム公式パンフレットの表紙とポスターにメインキャラクターとしてご協力いただいたイプラスジム本部会員の中学生 辻川実結さんをご紹介します。お母さんにもご参加いただき、渡辺昭男トレーナーが冗談も交えながら、楽しい雰囲気でお話をうかがいました。
 実結ちゃん!パンフレットに登場!さて本人は・・・
~ 本日はよろしくお願いします。ところで最初に聞かせて下さい。パンフレットの表紙になった感想は?(笑)
実結 う~ん、嬉しくはないかなぁ(笑)あんなに大きく写っていたから。
~ちょっと恥ずかしいかな?でも可愛く撮れていましたよね、お母さん。
ありがとうございます(笑)とってもにこやかな表情でね。
~ではお母さんから、実結ちゃんが表紙になった感想は?
とにかくビックリ!しましたね。あんなに大きくしてもらって。どこに貼ろうかなって感じで(笑)
~今回表紙を飾ってくれた実結ちゃんは2004年からイプラスジムに通ってくれてますが、ジムに入会したきっかけを教えてください。確かお兄ちゃんと実結ちゃん二人とも七田チャイルドアカデミー出身ですよね?
 イプラスジムに入ったキッカケ
そうです。兄の方が小学6年生まで通っていまして、中学生になったらこちらに行けるよと聞きました。実結はその前半年くらい教室をお休みしていたんですけれど、兄がイプラスジムに入れると聞いて「じゃあ実結も一緒に」ということで

~もう今は中学生ですよね。入った時は何年生でしたっけ?

実結 小学校4年生でした。
~イプラスジムに入って、トレーニングはどうですか?
実結 楽しいです。特にビジョントレーニングのシンガンが!
~ああ、最近シンガンにはまってるよね(笑)。兄ちゃんもすごく頑張っていて、兄弟二人ともシンガンがすごいんですよ。全体で見ても多分5本の指に入るくらいだと思いますよ。
ええっ、本当ですか。
~もちろん本当です(笑)それにしても仲の良いご兄妹ですね。スタッフや会員の皆さんの間でも評判です。
それはありがたいです。
~兄ちゃんも実結ちゃんもお互いを悪く言わないですよね。普通このくらいの年代になると「兄ちゃん嫌い」だとか「妹じゃま」とか言いますけど、この二人だけは絶対に言わないですよね。すごく良い関係だなぁと思って。
それは私にとっては一番望んでいることでした。周りのみんなの力だと思います。
 お母さんが感じる兄妹の変化
~では次に、お子さんの変化と成長について何かお気づきになられた点などあればお聞かせください。
二人とも表情が豊かになったというのが一番大きいですね。徐々にですが。特に実結はすごく変わりました。
~そうですね、最初は嬉しいのか悲しいのかわからなかったですよね?最近はよく笑っていますし、よく悪さも・・・(笑)そしてよく睨まれます(笑)
実結 だって渡辺トレーナーがそういうこと言うから(笑)
あと、話すことが多くなりました。
~実結ちゃんは最初の一年から一年半は全然しゃべれなかったよね。来ても会話しないし、人前で全然しゃべらなかったんですよ
実結 うん、憶えてる。なんだったのかなあ?(笑)
笑いもできなかった。
~そう笑えなかった・・・でも今はうるさいくらい笑ってます(笑)
実結 えー(笑)
~いやいや、大丈夫(笑)でも隣の子ともしゃべらなかったのが最近は楽しそうに会話しているのを見ると、やっぱりすごく変わったなというか、本当に表情が豊かになりましたよね。

あのパンフレットとポスターの表情を見た時びっくりしましたからね。こんな笑顔ができるんだ!って。

~でも本当にあのポスターは評判で、最初全国のトレーナーが集まった時に投票をしたんです。実結ちゃんの写真のポスターデザイン2種類と別のポスターデザイン2種類の合計4種類あって、圧倒的に今回の実結ちゃんの写真のポスターがいいということで決まったんですよ。
よかったね(笑)
~今やポスターのあの子誰?って感じですからね
わあー、本当ですか!シークレットにしておきましょうか(笑)
実結 (笑)
 イプラスジムでのトレーニングを通じて・・・
それから兄の方も物事を前向きに考えられるようになりましたね。
~そうですね。お兄ちゃんはうちのクラスでは、唯一マイナス思考気味だったんですけど(笑)それが最近すごくプラス思考になりましたよね。
はい、ここ最近は。
~金曜日のクラスに移ってからですね。あのクラスの会員のみんなはよく働いてくれるんですよ(笑)普通はトレーナーがするような、配られたプリントの回収をしてくれたり、ホワイトボードに貼ってあるものをはずす、消す、用意する、それが彼を含めた4人の仕事になっているんです。体育会系ですからね(笑)。そんな中で前向きになった彼には関心させられます。では、他に実結ちゃんの変化は?
「感謝の言葉」が毎日のように。ご飯食べるときとか、他にもありがとうとか、そういう言葉を自分の方から言ってくれるようになりましたね。
~そういうことを言えるようになれたんですね。成長ですね。今後はさらに「結果」を出してもらいたいですね。学生なので、勉強の部分ではとりたい点数をとらせてあげたいなって思うんです。本人自身は多分もっと上を考えていると思うし、努力もしようとはしているんですが、気持ちがまだ少しついていけてないと思うんです。
やればできるっていうのもわかっていますからね。
~はい。今日も実結ちゃんに反射について話していて、教科書を開いた時「嫌だ」と思わずにワクワクしてくる反射を作ってみたらと。梅干しを見たら唾が出るようにね。勉強は10分でもいいから教科書を開いて「楽しそう!やってみよう」と楽しんでもらう。10分間だけなら嫌になる前にやめられますから。それを習慣づけてやってもらうことによって教科書開いたとたんにワクワクしてくれるようになれたらいいのかなと思います。
好きな本を読むみたいな感じでね。
~そう、好きな本とかゲームとかね。本当にちょっとしたきっかけだと思うんです。脳力的に、多分良いところまで彼女は来ていると思いますよ。
 実結ちゃんの夢
~それでは最後に、実結ちゃんが今後目指していること、将来の夢は?
実結 ペットショップで働くことです。
~なるほど、ペットショップ店員になりたいという夢があるんであれば、優しい子でなければならないと思うんですね。動物を見て蹴っ飛ばすような子だったら問題で、ペットショップの店員ではありえない。だから今は勉強が仕事だけど勉強以上に大事なことをたくさん学んで、もっともっと優しく楽しい子になってもらえればと思います。これからもイプラスジムで一緒にがんばりましょうね。お母さんもぜひご協力下さい。本日はありがとうございました。
実結 ありがとうございました。
ありがとうございました。
イプラスジムの新パンフレットやポスターをご覧になられた皆様方!
ジムでトレーニングを続ける実結ちゃんへの応援をよろしくお願いします!
 ジムレポート イプラスジム千里丘

 全国1000万イプラスファンの皆様、ならびにそのご家族の皆様、初めまして“イプラスジム千里丘”のトレーナーの岸 浩児と申します、 以後宜しくお願い致します。
 ジム紹介のコーナーと言うことですので、ジムの紹介をまずはさせて頂きます。
 当ジムは家内が代表を務める七田チャイルドアカデミー千里丘教室と併設と言う形で「0歳からシニアまで」をモットーに2005年の8月にオープンし、2年が過ぎた所です。 場所はJR 京都線の大阪駅から5つ目の千里丘という駅に程近いところで日夜、ワクワクと楽しんでいます。近くには万博公園やエキスポランド等が有り、Jリーグのガンバ大阪のお膝元でも有り、緑の多く残る地域です。
 ジムの特徴としましては、会員様は学生、サラリーマン、主婦、OL、看護師、競艇選手、空手家、カーリングの選手、音楽家を目指す人と多岐に亘りますが、皆さんが向上心を持ち明るくエネルギッシュで有るということでしょうか。
 家内の「大人の七田チャイルドアカデミー教室が有るけど、やる?」と言う一言でここまでやって来ましたが、初めは半信半疑で「ほんまかいな?」と思いつつ本部に体験レッスンに伺い、「なんか、すごいぞっ」と感じ、トレーナー養成講座で今までの経験が点から線につながったと実感し感動しました。 その感動・楽しさを一人でも多くの人々に伝える事が出来ればと頑張っております。これからも「自分が楽しくなければ、他人は楽しませることは出来ない」と言う姿勢で失敗を恐れず、「失敗は成功に一歩近づいた実感だ」と肝に銘じ邁進していきたいと思います。

PS いつも元気を与えくれる会員の皆様、全国のトレーナーの皆様、本部の皆様へ感謝の気持ちを伝えたいと思います。
『イプラスやってて、よかったー。 ありがとう』

イプラスジム千里丘 岸 浩児
 イプラスキャラバン

フリーライターはゆく! ゆっくりと 少しずつ・・

イプラスキャラバン担当のフリーライター、モリスン大日です。全国のさまざまな場所に出没し、EBAにまつわるさまざまなトピックスをお伝えします
 大阪 阿倍王子神社 キャラバン
7月15日に開催した、志賀先生と内藤先生の「合同講演会」の取材に行きました。開催前日は「台風が南から近づいてきており15日は直撃の可能性もあり」ということで交通機関も一部ストップするなどで、EBA事務局では天気予報を確認しながら開催中止も含めて、お申込いただいた皆様や志賀先生と内藤先生への連絡を取り続けておりました。  その中で、お昼過ぎに志賀先生からの連絡で「とりあえず今なら移動できるからすぐに大阪に向かいます。明日は大丈夫、なんとかなるでしょう!」とのお言葉で事務局はがぜん勇気付けられ、その後、内藤先生に連絡し話し合ったところ、結論としては「天気がよくなることを祈ろう」ということになったそうです。とは言うものの、事務局では「明日、天気大丈夫かな・・」とみなさん不安だったそうですが、夜の11時ごろに内藤先生からの電話が入り「やっぱり今日中に大阪入りしとこうと思って名古屋を出て、今、大阪につきました、これで安心でしょ!」と内藤先生からのありがたい連絡・・事務局長は涙が出そうなほど喜んだそうです。志賀先生と内藤先生がこれまでにもまして男前に感じた出来事です。おまけに台風直撃が心配されていた翌日の講演会はなんと「晴れ」でした。またしても「よかった、ありがとう」ですな。
 東京 芝公園 キャラバン
この日は船井総合研究所が主催する「専門学校へのブランドを作る組織改革セミナー」にお邪魔しました。会場は東京都港区の「芝シティビル」という船井総研の最初の東京事務所があったビルのセミナールームでした。講師はチーフコンサルタントの硲俊之さんとJBIの浦谷裕樹さん、そして志賀博士が担当され、現状の専門学校の運営と「学生が本当に自分の実力を発揮するためには・・」というテーマで進みました。  セミナー終了後に特に誰からともなく「東京タワーに行こう!」という話になり、当然便乗。すぐそばに見えているタワーに全員で向け歩き出したのですが、近くに見えていたタワーまでは実際、結構な距離があり到着したときにはヘロヘロになっており「来るんじゃなかった・・」と呼吸を整えながら思っていたのですが、2度エレベーターに乗りてっぺんにたど
ライター
モリスン大日

自称「単なる、読書好き・映画好き・音楽好きのフリーライターもどき」
EBAの活動内容に賛同しボランティアで取材活動を続けている。
「ニュービジョンを週刊誌に!」という無謀な夢を抱く。かに座。O型。
座右の銘「猫はなんでも知っている」