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NEW VISION WEB版 vol.04
vol.4[掲載内容]
『理事長からの手紙』
 イプラス脳力開発トレーニング協会 会長 志賀 一雅[ CLICK ]


『日本から発信する「平和」と「共生」のためのメッセージ』
 対談 志賀 一雅 × 船井 幸雄[船井総合研究所 会長][ CLICK ]


『イプラス実践の記録』サッカー選手編
 大宮アルディージャ 西村卓朗選手[ CLICK ]


『人生を成功させる奇跡のテクニック』
 児玉光雄連載 第四回[ CLICK ]


『ジムレポート』イプラスジム中野[ CLICK ]

『イプラス体験記』[ CLICK ]

 理事長からの手紙
 平成一八年の新春にあたり、皆様方にはよいお年を迎えられたことと、心からお慶び申し上げます。
 イプラスジムも第一号ジムが発足して五年目になりました。おかげさまで、ますます充実し、嬉しく思います。
 四柱推命によれば、そろそろ景気回復の兆しがみえ、季節で言えば春の三月、日で言えば明け方の六時頃だそうです。科学的な根拠がありそうにも思えませんが、それなりの理論があるそうで、信奉する人も多いようです。
 血液型と性格や能力との関係のように科学的な根拠はないものの、統計的に当てはまるケースもあ志賀一雅 ご挨拶ります。しかし、アメリカやアフリカでは全く相関がないそうですから、皆が「どう思うか」が現象面に現れているのではないでしょうか。
 例えば、理論上は公共投資が景気対策に有効だとしても、一向に景気が回復しないのは、先行き不安で消費を控えている人が多いからで、皆が「どう思うか」が現象面に現れてしまう好例です。
 だとすれば、景気回復の兆しがみえるという四柱推命の予想は、それを信じて期待する人が多ければ多いほど、消費は活発になり、結果として景気がよくなるはずです。それだけに、「どう思うか」が、社会現象や個人の行動に強く反映されるのです。
 ところで昨年のニューズウィーク誌に「世界が尊敬する日本人一〇〇」が掲載されており、さまざまな分野で活躍している日本人が紹介されていました。
世界初の偉業を成した人、ユニークな発想で窮地を救った人、根気よく努力した人など、頭の下がる思いでした。
 日の丸を背負っているという気張りもなく、目標達成のためすべてを捨てるという気負いでもなく、世界のフィールドで自然な存在として楽しんでいる姿が、多くの人から尊敬に値するように見えるのでしょう。
 デザイナーやシェフ、画家や音楽家、舞踏家や官僚、農業や漁業、建築など、それぞれの分野で尊敬されている日本人が大勢います。いずれも環境や経歴とは関係なく、自分を「どう思うか」が成否を決めているようです。
 日本人というよりはグローバルな人。ボーダレス化がますます加速する今、新しい日本人像が、これからの私たちのお手本になるのではないでしょうか。

イプラス脳力開発トレーニング協会 会長
志賀 一雅
 対談 志賀一雅 × 船井 幸雄「日本から発信する『平和』と『共生』のためのメッセージ」
約45年の経営コンサルティング経験を軸に、現在は「一人の人間として、世のため、人のためにもっと役立つこと」を命題に講演、セミナー、執筆など幅広く活動されておられる船井幸雄グループ最高顧問の船井幸雄先生と志賀会長の対談です。
「明るい未来を引き寄せる力が人間にはある」と力強く断言されたお二人の先生。そのために私たち一人一人にできること、未来を明るくする考え方やコツを語っていただきました。
志賀 ごぶさたしております。船井先生とはゆっくりお話したいと思っておりました。願いがかないうれしいです。
船井 私もお会いしたいと思っていました。お忙しそうですね。
志賀 はい。私どもは「ビジョントレーニング」「右脳開発トレーニング」「メンタルトレーニング」を三本柱に脳の働きの偏りや不足を補い、脳を磨く「イプラス脳力開発トレーニング」についての情報をより多くの皆様にお届けするために、「イプラス脳力開発トレーニング協会」を設立し、合わせてそのトレーニングを実施できる「イプラスジム」を推進しております。私自身は講演でこの素晴らしさをお伝えしようとあちらこちら飛び回っています。
船井 そうですか。おもしろそうなジムですね。
志賀 なるほど。
船井 最近、仕事が面白くないという若者が多いですよね?
志賀 参加して頂いた方には「おもしろい」と好評を頂いています。楽しくご自身の可能性を広げることができますし、多くの方に役に立つ自信があります。しかし、参加していただくための説得が難しいんですよ。
船井 なるほど。私は人を説得することが得意なんですよ(笑)。日本マネジメント協会という教育訓練が専門の会社に勤めていたときに、私が一念発起しコンサルタント業を始めたんです。それ以来、セミナーなどお客様に集まっていただく創意工夫をしてきました。
志賀 今日はヒントをたくさんいただきたいと思います。
 スピリチュアル力
船井 お客様に集まっていただくために、一番良いのは見ていただいて体感してもらうことですね。私は人ができないことが多少できるんです。例えば、体の硬い人の前屈が20センチ深くできるようにするとか、1リットル2・8キロしか走らない車に「エイッ」と気合いを入れると、16キロから20キロほど走行距離が伸ばせるんです。雲を消そうと思ったら「フッ」と消すこともできます。妙なことなんですけれどね。このような私が実践したことを見た人ができると一番いいですね。
志賀 なるほど。先生のような力を目の当たりにすると「先生のようになりたい」という目標が明確になりますからわかりやすいですね。
船井 簡単にできますよ。志賀先生も超能力を発揮されたら(笑)。
志賀 (笑)超能力者をずっとオブザーバーとして観察しているんですが、私自身には超能力はないようでして(笑)。自分が力を持ってしまうとオブザーバーになれないからでしょうか。
船井 それは関係ないですよ(笑)。
志賀 言い訳ですね(笑)。
船井 こういった能力は人間誰でも持っているものです。できると思えばできるはずです。
志賀 確かに「思えばできる」という法則はあります。
船井 思ってさらに確信を持つといいですね。
志賀 私は左脳のチェック機構が働き、超能力を信じきれてない部分があるので力を発揮できないのでしょうね。プロスポーツ選手やスプーン曲げの清田さんなどいろいろな能力を持っている方に運良く出会い、脳波の研究やジムでみなさんをサポートすることで感じることがあります。それは、体と心が健全であることは必要条件で、十分条件にするにはメンタルの要素だけではなく自分の中から湧き出てくる魂の力が必要不可欠だということです。それが先生がお話されているスピリチュアルな部分、不思議な能力に繋がっていのではないかと思います。
船井 私は不思議な能力に対して勉強をしたことはありません。新体道の青木宏行さん、合気道の藤平光一さん、西野式呼吸法の西野晧三さん、気功の浦田紘司さんなどと知り合いでずっと見ていたんです。ある時コツを聞いて実践したらすぐにできました。
志賀 ほお。そういった素晴らしい人との出会いがさらに先生を高めたんでしょうね。
船井 はい。しかし、ただ見ていただけなんですよ。けれども、私は「人にできることは自分にもできるはずだ」と思う癖がありましてね(笑)。後から理屈を考え「波動の原理」というものを見つけました。波動には「優位」と「劣位」があり、「優位な波動」を常に出すことができれば、何でもコントロールできます。これは私の仮説ですけれども、それを思いついたとき、全てのことが納得できたんです。
志賀 その時の先生や相手の方、もしくはその空間で何が起きているのかを知りたくなりますね。
 『平和』と『共生』
志賀 最近は、「人の意識が物体に作用する」という現象に興味をもっています。
船井 そういう現象はありますね。
志賀 半導体に流れる電流のノイズには「規則性のあるノイズ」と「不規則なノイズ」があります。アメリカの2人の学者が、「不規則なノイズ」を測定して乱数を作る装置を作り、計測を続けていると乱数が偏っている日が見つかりました。それは近所のお祭りや、講演会・演奏会があった日で、人が集まると物体である半導体の電流が変化するということがわかったんです。そこで彼らは世界中に乱数発生措置を備えてチェックを始めました。その測定結果を見ると独特の信号が全世界で出ているときがあるんです。それが、「2001・9・11」、ダイアナ妃が事故で亡くなった日、チェチェン紛争などが報道された日です。世界中の人を震撼する事件が起きニュースが伝わると、物体である半導体に流れる電流のノイズが変化した。つまりエレクトロンの状態、振る舞いが変わったということです。このように人の意識が驚いて集中したとき、私の研究の視点で言うと強い「α波」が出たときは、電子の振る舞いが変わり、金属結合も変わると判明したんです。スプーンを触らなくても曲がるという現象もここにつながってくるんじゃないかとワクワクしているんですよ(笑)。
船井  その通りですね。私は客観ではなく自分で実践して納得します。例えば植物は私がずっと咲いていて欲しいと思うと1年中咲き、大きさも形も思い通りにすることができます。
志賀 半導体はシリコン(石)ですが、その生命の無いものに人間が影響を与えるのですから、ましてや植物のような生命体は環境に対してセンシティブ(敏感)ですので、思う側の意識に敏感に反応すると思います。いい意識を持って接すると、いい現象が生まれるということですね。
船井 はい、もちろんそうです。
志賀 お花にそれだけの影響があり、人の思いによって石ころが変わりますから、世界中の人々にいい意識を送ることによって、人の心も変わると思うんです。一〇〇〇名同時に「よかった、ありがとう」と気持ちになるとかなりの影響があるのではないかと思っています。一種の祈りなのですが・・
船井 そういう思いが重要視される時代がすぐにやって来るでしょう。
志賀 この思いを広めるために「世界意識ネットワーク」プロジェクトを実施しています。具体的にはホームページ(http://www.alphacom.co.jp/gcn/)で12・3・6・9時の3時間ごとに5分間、深呼吸しながら「よかった、ありがとう」の瞑想をしようと呼び掛けています。
船井 それは非常によい試みですね。
志賀 ホームページは参加するボタンを押すと一緒に瞑想している方が何人いらっしゃるのかがわかる仕組みなんですが、以前は、ボタンを押すと私1人だけということがほとんどでした(笑)。最近少しづつですが参加する方が増えてきてうれしく思っています。「よかった、ありがとう」が反射的にでてくるようになると、どんな状況においても「満足と感謝」の気持ちが持てますのでぜひみなさんに参加していただきたいです。
 願いをかなえるコツ
船井 私は意識力が強いので一〇〇〇人から一五〇〇人ぐらいの講演でもみなさんに集中して聞いてもらうことができます。
志賀 人間の脳は一四〇億の神経細胞がネットワークを組み共鳴して場をつくっていますから、お話することで影響を与えることはあります。しかし、それよりもはるかに船井先生から発する何かが強いんでしょうね。
船井 全ての人には「ガイド」(守護霊や守護神とも呼ばれる。目に見えない霊的な導き手のこと)がついています。自分のガイドに「この講演の話を一生懸命聞いてくれるようになりました。ありがとう」と講演を聞いてくれている方のガイドに頼むとみなさん集中して聞いてくれます。自分の本質である魂は超意識の存在です。その超意識の存在には時間がないので「~できました」と完了形で言うと効果があります。
例えば、弓の名人は的に矢を当てたことをイメージしてから、現実に矢を射るので一〇〇%当たるんです。私もコンサルタントの現場でよく活用しました。まず、現場でたくさんの経験を積むとその場の力・空気がわかるようになります。そしてクライアントと自分の気持ちのいい明るい未来とコンサルティングをして業績が伸びたイメージをしてからアドバイスをするとその通りになります。イメージが上手くできないときは、上手くいくように「ガイド」に頼むといいのです。このような応用力、直観力が身についてからは、1度も失敗していませんね。
志賀 確かに脳は機能構造的にそうなっていますね。フィードバック制御機構で、目標は現象としては未来ですが、意識としては現在完了にすると、現実とのギャップを埋めるように脳は動きだします。「~なりますように」「受かりますように」「幸せになりますように」ではなく、「受かりました。ありがとう」「幸せになりました。ありがとう」で脳は動くようです。願望型では脳は動きようがないんですね。
船井 すべて現在完了形で断定してしまうといいのです。するとイメージがはっきり描けますしね。
 脳の機能を最大限に活かす方法
志賀 イメージは「ちらっ」と思ったことが実現しやすいと思います。
以前、先生とお会いしたいと思って、一生懸命イメージしていたんですが、実現できなかったんです。最近、船井先生と対談できたと「ちらっ」と思ったんです。すると今日お会いすることができました。
船井 いつでも言ってくだされば喜んでお会いしますよ(笑)。
志賀 (笑)ありがとうございます。脳は願望を思い続けていると「本当に大丈夫かな」と考えて、どんどん気持ちが落ちてしまうんですね。すると不安になり、やめておこうかなとチャンスを逃してしまうんです。イメージを描くのは1秒でいいんです。イメージを描いた後は、楽しいこと、やるべきことをすればいいですね。そうすると上手くいきます。
船井 そうですね。「できた」とすぐに確信をもてばいいんです。
志賀 脳はうまくできています。いろ
いろ考えても、下手な考えなら考えない方がいい。ひょっとすると、人間は下手な考えで滅びるのではないでしょうか。便利なものを作ったお陰で人間の本来持っている力が落ち、最後には能力なしになってしまうのではないかと考えてしまう時があります。もっと勘を大切にしなければならないと思っています。それを補う意味で「イプラスジム」をやっています(笑)。
船井 先生は真面目ですね(笑)。私は正直ですので、いろいろなことを忌憚なく話しますが、よかったら講演に呼んで下さい。
志賀 おもしろいお話が聞けるでしょうね。楽しみです。本日はありがとうございました。
船井 ありがとうございました。


< 2005年2月17日 >
    SCAビルにて 岸澤香織
 プロスポーツ選手・イプラストレーニング実践の記録 -競艇選手編-

今回は、Jリーグ・大宮アルディージャのDF西村卓朗選手と、担当の美濃部トレーナーにトレーニングの様子やなりたい自分になる方法をお伺いしました。
気になるフレーズがあるとメモをとるなど、自分自身・サッカー・トレーニングに好奇心旺盛な西村さん。トレーニングのヒントをたくさん聞くことができました。

 今シーズンのサッカー

まずは、今シーズン戦ってこられた感想をお聞かせください。

西村 今までは、必ずシーズン途中でケガや体調を崩すことがあったのですが、何事もなく出場し続けられたのは大きな収穫です。僕の場合は、練習などで集中できずいらいらした状態で、無理をしたときにケガをするケースがほとんどなんですよ。イプラスのトレーニングを活かして、自分のフィジカルやメンタルの状況をしっかり確認することで、未然にケガを防げたんじゃないかと思います。出場する機会を多く得て、得点をあげることができ満足しています。

その得点のことを今日はお伺いしたかったんです(笑)。J初ゴールの時のお話をお聞かせください!

西村 あの試合のことは鮮明に記憶しています。得点したときは後半で、正直言ってかなり体が重かったんです。「あぁ足が重い・・」みたいな(笑)。でもディフェンスラインでボールを受けて前を向いた瞬間に「スイッチオン」状態になって、それまで感じていた体の重さが嘘のようなスピードでドリブルでき、ゴール前まで行けたんです。

ゴールした瞬間はどんな感じでしたか?

西村 それが不思議なんですが、ドリブルしながら「これはゴールだ!」と確信できたんです。シュートの瞬間は「どこに蹴っても入る」という気分だったんですよ。ただ、後でリプレイをみたら結構難しいシュートだったのでちょっとビックリしたんですけどね(笑)。

野球などで「ボールが止まって見えた」という表現がありますが、そういう感じですか?

西村 そうかも知れないですね。あの感覚は学生時代にも体験があって、忘れていた感覚が甦ったような気がしました。

次のカップ戦でのゴールはどうでしたか?

西村 あの試合では早い時間帯にこちらの選手が退場になり10対11で試合しなければならなかったんですが、いい意味で開き直ることができたんです(笑)。

 今シーズンのイプラストレーニング

昨年の「いきいき脳フェスタ2004」で話しておられた「気配」のお話(ニュービジョンvol.2「トップアスリートたちの証言」を参照ください)は、サッカーなどスポーツをしている方にとても参考になると思いました。

西村 あの話は、フェスタに出て、あの素晴らしいメンバーで話していて、あの瞬間に気づいたことなんです。「ビジョンとは何だろう?」ということから、「見る」だけではなく、「感じる」という言葉の方がピンとくると思いました。ビジョントレーニングでは感じる力を伸ばしていると思いついたときに「気配」という言葉が出てきたんです。

内藤先生は目の見えない方にもビジョンはあるとおしゃってますしね。

西村 僕の中でその言葉もしっくりきていたんです。トレーニングをしていると、見るだけではなく、感じることが大切だと分かってくると思いますよ。

担当トレーナーから見て「いきいき脳フェスタ2004」以後1年で西村さんの変化はいかがですか?

美濃部 西村選手がイメージされていたことが形になってきたように思います。彼は今、良い意味での自信に溢れています。初めてお会いした時から自身に驕ることなく目標設定が高い方だったので、活躍する日がすぐくると思って、楽しみにしていました。
蹴ったら入る、ような感覚があって当然というところまで、イプラストレーニングの成果が出てきていると思います。
西村 トレーナーには、サッカーでのプレーの要素を話し、それに対応したトレーニングを組んでもらっています。トレーナーの立場からみて、僕が気づかないところを提案してもらい、お互いの専門分野をぶつけあって新しいレッスンを作り出し、とても効果的だと感じています。

 なりたい自分になる方法

西村さんはどのようなイメージトレーニングをされていますか?

西村 自分の体験を基にしてイメージしていることが多いです。日本代表のユニホームを着ている姿を目標設定して、得意なプレーのセンタリング・アシストなどの精度を高めるイメージトレーニングをしています。イメージトレーニングはすごく難しいですね。ポジティブに考えられる状態になって初めて、いいイメージが湧くので、前向きになっていない時は、いい状態の自分をイメージするには少し時間がかかります。いい状態のときのイメージトレーニングと、そうでないときの違いはとても感じます。ときどき、目標を書き終えてすぐイメージできることもありますけども(笑)。

志賀先生と船井幸雄さんが、本当に成功する時は、やる前に自分の中で完了形になっているとおっしゃっておられました。第一線で戦っている西村さんもそういったことを感じることがありますか?

西村 2・3年前に完了形で考えると良いと、人から聞き、半信半疑でしたが、目標を書いて言葉にするようになりました。ただ、とりあえず試してみようというところから始まったので、なかなか新鮮な気持ちで向かっていけなかったんです。けれども、メンタルトレーニングの効果で、自分の目標が現実になってくると、自分に起きた体験・事実というのを信じられるようになりました。自分を信じるということは、自分の体験を肯定してあげることだと思うんです。自分の成功体験を信じられる今は、完了形で目標を言うことが、自然になりました。身をもって体験したことはすごく強いですから、自分の理想の現実を作っていくスピードを早めることになると思います。

イメージトレーニングは、試行錯誤されている方が多いので、参考になったと思います。自然に出来る方もいるとは思うのですが、出来ない方のほうが多いと聞きますので。

西村 その辺は、大人になって年齢を重ねていくと、ある意味頭が固くなっている部分があると思います。世間の常識や自分にとっての常識を信じ込んでいると、理想が現実に負けてしまうんですね。僕も以前は常識を大事にしていました。でも、自分の理想が現実になり始めると、理想を信じる割合が増えイメージトレーニングもしやすくなりました。

理想を描くのはタダですからね(笑)。

西村 本当にそうですよ(笑)。

やってダメなら変更すればいいですよね。

西村 はい、そういう風に考えるようになったきっかけの1つに、カウンセリングで学んだ「コンステレーション」という考え方があります。
現代社会は情報が溢れています。いろいろな人の成功体験や失敗体験が無意識にどんどん入る状態で見失うものは「自分の感覚」なんですね。自分が基準になるのではなくて、周りの情報が基準になってしまう。自分の基準というのは、自分で見つけて自分で設定すべきものなのに、世間の基準があたかも正解と思い込み、物事を他人の基準の因果関係に頼り考えてしまう。それが現代社会の問題点であり、多くの人が悩んだり、不安になる原因だというのです。この考えを知り「自分の考え、ひらめき、勘」をもっと大切にしなければならないと強く思いました。

今の西村さんのお話で、いろいろなことがクリアに見えてきそうです。

西村 イプラスのトレーニングというのは、最初はわからない部分もあると思いますが、何に向かっているかというと、全部自分自身に向かっていると思うんですよ。自分の事を知って初めて自分の理想もわかりますし、メンタルトレーニングによって、自分の体験を信じてあげられれば、それこそイプラスのキャッチフレーズである「なりたい自分を手に入れる」この言葉どおりに絶対なると思います。

 「なりたい自分を手に入れる」可能性があるのに、簡単にあきらめる人が多いように感じます。

西村 それについては、僕は内観が良い体験になりました。内観で一番感じたのは、人から認めてもらえることの大切さです。自分のやっていることや思っていることを肯定してもらえると、自分の存在を認めてもらえた安心感や満足感があります。そしてその気持ちが、自分が行きたい方向に向かっていける原動力になります。あきらめちゃう人が多いのは、認めてくれる人が周りにいないからではないかと思うんです。人間関係の基礎である、親子関係がきちんと結べていないということも原因の一つだと思います。だからといって、親に認めてもらえなかったら駄目ではなくて、例えば、イプラスジムに来ている人であれば、トレーナーさんに認めてもらっていることを実感するといいと思うんです。毎回イプラスでのトレーニング前には、必ず自分の近況についてトレーナーとディスカッションをするのですが、最初は「こんなことまで話していいのかな」と思っていました。けれど、話を本当に聞いてもらえているという実感が湧いたときは、めちゃくちゃ救われたし、うれしかったし、涙が出ました。人前で話をして、認めてもらえることを自分が欲していたのだと思いますし、それは人間にとってすごく必要なことだと感じています。レッスン前に自分のことを話して頭を切り替えることで、レッスンの効果も更に高まると思います。

 なりたい自分

現在の西村さんのなりたい自分像をお聞かせください。

西村 今、2006年ドイツワールドカップに出場できたという現在完了の目標設定をして、それに向けてのイメージトレーニングをしています。出場するにはいくつかの要素が必要だと思いますが、今までの自分の体験を信じてあげれば、必ず達成できる目標だと思っています。ただ、出場出来た、出来ないではなく、日本代表になるという思いに対してきちんと信じられる自分でいたいと思います。日本代表は目標にする価値がありますし、自身への挑戦だと思っています。質の高いイメージトレーニングで、それを実現したいですね。2006年のワールドカップを現実にするために取り組んでいきたいと思います。

 メッセージ

イプラストレーニングを実践するかたへのメッセージをお願いします。

西村 日本代表になりたい・Jリーグのピッチに立ちたい」と目標を書いても最初は半信半疑な自分がいました。その頃は、それまで3年半がんばってきても公式試合に出場できていませんでしたし、もしかしたら、もうダメなんじゃないかという思いが横切ったりしました。その間、解雇された選手をたくさん見てきましたしね。でも、イプラスのトレーニングを日常生活やフィジカルトレーニングに取り入れたり、自分のことを肯定的に見てくれる人たちがいてくれたので、結果としてこの現実を手に入れたと思うんです。
イプラスを始めてから自信を持って言えることは、まず無駄なことは何一つないということです。自分が取り組んでいることは、必ず目に見えないところで積み上げになっていますし、その積み重ねがいつかあるボーダーラインを越えて形になると、自分にとっての現実になります。形にならない時は不安になりますが、その積み重ねは確実に後で結果として表れます。今やっていることは全て無駄ではないということに自信を持ってもらいたいです。そして、まず自分を知ることに焦点を当てて、周りの評価でなく自分の価値観で、自分自身を築いていくというのが、やりたいことに向かっていく一番の近道なのではないかと思います。

今日はどうもありがとうございました。今後の活躍を期待しております。

西村 ありがとうございました。これからもがんばっていきます。

大宮アルディージャDF 西村 卓朗
1977年8月15日生まれ。東京都出身。
期待の新人として2000年に浦和レッズに入団するも、出場機会に恵まれず。2004年7月、サテライトでの大宮との対戦で見いだされ、大宮に期限付き移籍。8月からは右サイドバックにスタメンとして定着し、大宮の快進撃を支える。
2004年12月、大宮アルディージャに完全移籍し、活躍中。

 人生を成功させる奇跡のテクニック 4回連載 児玉光雄 第4回
児玉光雄
京都大学工学部金属冶金科入学。 住友電気工業(株)入社。研究開発本部に所属。 カリフォルニア大学ロスアンジェルス校大学院材質工学科に入学。 同校工学修士号取得。 住友電気工業(株)を退社。 米国オリンピック委員会スポーツ科学部門の客員スタッフとしてスポーツ科学を研究。 鹿屋体育大学助教授に就任。 専門は臨床スポーツ心理学、体育方法学。 日本体育学会会員。 日本スポーツ心理学会会員。 右脳活性プログラムのトレーナーとして多くの受験雑誌に右脳開発トレーニングを提供。 自ら名付けた「右脳IQ」という概念を日本に広めるために尽力している。

 第4回 誤った「自己イメージ」が才能を制限する


 恐怖心は大抵思い込みです。私たちはさまざまなまずい思い込みに振り回されています。たとえば良くないことが起こったとき、私たちは次も良くないことが起こると考えてしまいがちです。それが状況をますます悪い方向に導いてしまうのです。

・三振を喫した打者は次の打席も三振 に打ちとられると考えてしまう。
・提出した企画が却下されると、次回 も却下されると思いこんでしまう。
・見合いを断られた人は、次の見合い もうまくいかないと考えてしまう。

 このような思い込みが外見にも表れ、それが状況を悪い方向へ導いていくのです。なんとしてもこの思考パターンと決別しなければなりません。
 メジャーリーグで、2度リーグMVPに輝いた打者マイク・シュミット選手は「スランプから抜け出せないときは、グランドの上にいる者全員が自分にヒットを打たせまい、塁に出させまいとしているように見えるんだ。こういうときは、二塁の塁審までがグラブをはめているような気がしてくるんだよ」と語っています。どんなに優秀な選手でも、マイナス思考は、カゼのウイルスと同じように伝染するだけでなく、どんどん増殖していくのです。
 マイナス思考は、ほんの些細なきっかけから発生します。ここで、「自分はセールスに向いていない」と悩んでいたセールスマンのコンサルティングをしたときの話をしましょう。彼は当時大手商社に勤務する有能なセールスマンでした。グループ内のセールスの成績も常にトップクラス。ところが、あるときを境にセールスの成績が急速に下降し、自分では原因が思い当たらず、私に相談に来られたのです。私はその原因を探るために、彼の身の回りに最近起こった出来事を細かく分析しました。すると、2週間ほど前に、成約直前だった新規の大口顧客から注文をキャンセルされ落ち込んでいたことが判明したのです。つまり、そのことが原因でスランプに陥っていたのでした。もっと悪いことに、この一連のショックで気が塞いでしまい、顧客を訪問する回数を意識的に減らしていたことが明らかになったのです。
 ここで私はある解決策を提示しました。真っ先に大好きな顧客に会いに行くことを勧めたのです。プラス思考なるには、元気にしてくれる人に会うことです。早速彼は私の提示に従い、10年来のお付き合いがある得意先担当者に会いに行きました。そこで新たな注文を取り、それがきっかけとなり見事に彼は立ち直りました。元通り元気になってセールスに励み、翌月の売り上げでなんと社内のトップに踊り出たのです。
 もうおわかりでしょう。私たちに起こる出来事の良し悪しは、私たちの持つ思考パターンによって大きく左右されるのです。だから元気な人には良いことが起こり、塞ぎこんでいる人には悪いことばかり発生するのです。
 悪いことが起こったとき、次には必ず良いことが起こると考えてみましょう。そして、気持ちが落ち込んだときは、元気にしてくれる人に会いに行きましょう。そうすれば、簡単にスランプを脱出でき、あなたの周りで良いことがどんどん起こるようになるのです。現代社会で、テレビほど私たちの脳内に影響を及ぼす要素は見当たりません。テレビはいくつかのテクニックで私たちの脳を巧みに操作しているのです。ひとつは「思い込み効果」です。テレビの通信販売の番組があの手この手で新しい商品を視聴者に買わせようと、紹介される商品の長所だけを視聴者の脳に入力していきます。タレントが出てきて「これは凄い。私も買いたい」と商品をほめます。すると私たちの脳内には不思議な思いが発生します。

・タレントのAさんは信用のおける人物だ。
・そのAさんが商品を推奨している。
・だからこの商品は素晴らしいに違いない。

 すると視聴者は、衝動的に「素晴らしい商品だ。すぐに購入しよう」と考えてしまいます。私たちの脳は本来論理的にできているはずなのに、このような不思議な三段論法が働いて購入してしまうのです。宅配によって届けられた商は、テレビの画面で観たその商品とずいぶん印象が違うことが多く、ときには商品が届いてガッカリすることもあります。つまり脳は真実だけを見ているのではなく、状況設定を操作すれば簡単に思い込んでしまうのです。

 図1の格子模様の中に何かが見えますか?
 ×状の交差した道のようなものが見えるはずです。しかもその道のようなものはその周辺の白い部分よりももっと白く見えます。しかし、そこに×状の道は存在しません。黒い線で描かれた格子模様があるだけです。脳の思い込みがそうさせているのです。
 このように、「思い込み」のパワーは真実を隠してしまうのです。ただし「思い込み」はマイナスに作用するだけではありません。人間の持つこの機能をうまく活用する方法があります。自分に「この仕事ができる」と思い込ませたら、困難な仕事に果敢にチャレンジしてやり遂げてしまえるのです。反対に、同じ仕事でも、「この仕事は私には難しすぎる」と考えてしまうと、その仕事は簡単に挫折してしまいます。つまり、思い込みが行動を支配しているのです。
脳内のメッセージを「できない」から「できる」に変えるだけで信じられないようなことをやってのける。これも人間の有する潜在能力の一つなのです。

 ジムレポート イプラスジム中野

イプラスジム中野は七田チャイルドアカデミー中野と併設しております。おかげさまでイプラスジムは今年の3月で開設し4年目を迎え、七田チャイルドアカデミーは18年目を迎えることができました。
多くの皆様に支えられてここまでこられたことに感謝申し上げます。

イプラスジム中野の建物は、2年前に建物そのものを能力開発向けのために設計・デザインし、新築しました。外観はオレンジ、室内はそれぞれ目的に合わせ、居るだけの脳が動くような配色にしておりますので、居るだけで気持ちが落ち着くとよく言われます。
七田チャイルドアカデミーと併せると、会員は0歳から最高齢は77歳と、またプロのスポーツ選手などとても幅広い方々が出入りされ、脳力開発に年齢は関係ないんだなあとつくづく感じております。
それぞれ人生の目的が違いますが、楽しく自分の脳力を鍛えるお手伝いができる事に非常にやりがいを感じ、会員の皆様と一緒に楽しい時間を過ごせ、うれしく思います。
そして会員の皆様が、日ごとにどんどん自分に自信を持ってこられ、いきいきしてきていらっしゃる様子を毎週見るのがとても楽しみです。特に自分の脳力の向上を自分が楽しんでいる姿は最高です。

これからもより多くの人が夢や希望に向かって必要な時に最高の自分を発揮でき楽しく幸せな日々を過ごせるように少しでもお手伝いできればと思っています。

 岸沢香織のイプラス体験記

今までついていくだけで精一杯のドキドキレッスンでしたが、会員さんらとお話したり、自分で考え
たり、質問することで、レッスン内容やクラスの雰囲気に少しずつ馴染んできました。
では、わくわく気分でレッスンに臨めるようになってきた4回目のレポートをどうぞ!

 

◎テスト!?

ジムに行ったら、本日はテストと聞きびっくり。思わず硬直しましたが、このテストは良い点数をとるものではなく、成長度や、弱点などをトレーナーさんが把握するものだそう。内容は、普段のレッスンの延長で、緊張する必要はありませんでした。テストはこれからも定期的にあるそうなので、次はもう少し気楽に受けてみます。

◎メンタルトレーニング

レッスンが初めての会員さんがいらっしゃり、基本からメンタルトレーニングの説明を聞くことができました。初めて聞いたときは、ちんぷんかんぷんだったことが、少し繋ってきたように感じます。メンタルトレーニングの輪郭がうっすら見えてきたというところでしょうか。しかし、自分でトレーニングを取り入れ、リラックスの時間を作り出すことはまだできません。常に穏やかでキリッと集中した自分にスイッチできるようになりたいものです。

◎メンタルトレーニング(自宅編)

最近メンタルトレーニングの成果?と思われるものがあります。それは、寝つきと目覚めが良くなったことです。
小心者で心配症の性格なので、あれこれ考えてなかなか寝つけないことが多かったのですが、「良い一日だった。よかった、ありがとう」とつぶやいて寝るといいと聞き実行してみました。すると最近は、お布団に入ってから20分以内(CDを20分スリープ設定にして、最後まで聞いたことがないので・・)に眠りにつくようになりました。このところ、忙しいので疲れ気味だからかもしれませんが、ここはプラス思考で「メンタルが成長した」ことにして喜んでおきます。
目覚めに関しては「パチッ」と目が開くのが不思議です。二度寝や「起きなきゃ、あと5分」など、グズグズすることもなくなりました。朝気分よく目覚めるために、眠るときに目覚ましを見て「明日は7時に起きよう」と自分に声をかけ、目覚めたら、あまり寝ていなくても「よく寝た、気持ちいい」と笑顔で伸びをするだけです。寝起きの悪い習慣を変えたかったので、とてもうれしい今日この頃です。ちなみに、「明日はたっぷり眠るぞ」と宣言して寝る時は、今のところ眠り続けられます。

◎今日の収穫

ジムで教わったことを意識して日々の生活をすることで、少しですが自分の変化を感じます。この気づきを意識したまま、(私はすぐに次が見つかるとそっちに飛びついてしまうので)どんどん新しい発見をしていきたいと思います。次はどんな「私」に成長できるか今度のレッスンが楽しみです。

岸沢香織
会社員時代、社内報に書いたエッセイをほめられ、その気になって勢いでライターに。現在は、書評・インタビューなどを中心に活動中。