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NEW VISION WEB版 創刊号
vol.1 創刊号[掲載内容]
「ニュービジョン」創刊号 ご挨拶
 イプラス脳力開発トレーニング協会 会長 志賀 一雅[ CLICK ]


『脳力の行方』
 対談 志賀 一雅 × 内藤貴雄[ CLICK ]


『協会理事会報告』EBAニュース[ CLICK ]

『人生を成功させる奇跡のテクニック』
 児玉光雄連載 第一回[ CLICK ]


『ジムレポート』イプラスジム赤羽[ CLICK ]

『イプラス体験記』[ CLICK ]


 「ニュービジョン」創刊号 ご挨拶
志賀一雅 ご挨拶 「これからは心の時代」と言われて久しくなります。脳波の研究を続けたくて松下電器を退職したとき、上司や仲間たちから「これからは心の時代だから・・頑張れ!」などと励まされました。それからもう20年経ちます。衣食足りて・・・と、経済的には若干のゆとりができたものの心は満たされない、今はそんなご時勢でしょうか。
 満足を感じるかどうかは主観ですからややこしい問題です。幸い、アルファ波が優勢な状態では、心と体、右脳と左脳、人と人、人と環境とが共鳴・共感して満足感がこみ上げてきます。事実、アルファ波が優勢な状態で勉強や仕事をしますと喜びを感じます。
 問題はいかにしてアルファ波が優勢な脳の状態にするかです。好きなことや得意なことに没頭すればアルファ波が強く出ることは分かっていますから、勉強や仕事、嫌いなことや苦手なことでも、アルファ波が出るようにして、好きになり得意になればいいのです。しかし、これでは鶏が先か卵が先かの論議となり、どうしたらいいのか分かりません。
 そこで妙案が考え出されました。メンタルトレーニングに、ビジョントレーニングと右脳開発トレーニングを組み合わせるのです。ビジョントレーニングも右脳開発トレーニングも面白くて熱中してしまいます。結果としてアルファ波が強くなりますから、これを条件づけでいろいろな面に応用しようという狙いです。これがイプラスジムのプログラムで、かなりの成果が確認されています。この3つのトレーニングを融合させた「脳を活性化するためのプログラム」を、グローバルスタンダードとして多くの方に伝えていく、今後の協会の役割はますます大切になると思っています。
今後、イプラス脳力開発トレーニング協会では、この協会誌「ニュービジョン」を始めとした、さまざまなメディアで「脳力開発の現在」を皆様にお届けして行きたいと考えております。ぜひ皆様にもご参加いただければ幸いです。

イプラス脳力開発トレーニング協会 会長
志賀 一雅
 対談 志賀一雅 × 内藤貴雄 「脳力の行方」
創刊号の対談は、メンタルの志賀先生とビジョンの内藤先生です。
普段聞くことのない、先生方のトレーニングを始めたきっかけやイプラス発足のエピソードが語られています。
リラックスして先生方のお話をお楽しみください。
 なぜ始めたのか?
志賀 私がメンタルに関心をもったのは、企業で半導体の研究開発をしていたときなんです。ふとアイデアがひらめく、意欲が湧き出る、手先が器用に動く、これらをコントロールするのは脳。この脳がどうなっているのかと、研究の仕事をしている中で非常に気になったということが始まりですね。脳について感心を持ちながらも、脳力開発や創造力向上など、意欲を高めるものに参加するチャンスがないまま過ごしていました。半導体の仕事を生涯やるつもりでしたが、企業の事情で研究が出来なくなってしまったんですね。これから先どういう研究をしようかと考えたときに、脳の問題を思い出し、研究を始めたのです。それから30年くらいたちました。内藤先生はどのようなことがきっかけで、ビジョントレーニングに関心をもたれたのですか?
内藤 自営でずっとメガネ屋をやっていまして、僕は4代目です。現在もメガネの仕事もやっています。直接のきっかけはメガネ屋だからでしょうね。ビジョントレーニングとの出会いは、大学時代に、アメリカにはオプトメトリーの国家資格があることを知り、勉強するならば徹底的にしようと、アメリカに渡りオプトメトリーの学校に入学しました。オプトメトリーは、検眼実際は、眼の病気から「見える」ことにかかわる機能や、心理的な要因まで、多岐に渡り勉強することができました。
志賀 帰国後、日本でオプトメトリストとして活動されたのですか?
内藤 いえ、オプトメトリーはアメリカの資格ですから、メガネ屋としてずっと商売していました。しかし、日本の眼科ではあつかわないビジョンの問題をもったお子さんをたくさん見るにつけ、なんとかアメリカで勉強したことを活用したいと思いました。そこで少しずつアメリカから機材や道具を仕入れて活動しだしたのが80年代終わりぐらいです。それからビジョントレーニングの指導を始め、ボクシングの世界チャンピオンになった薬師寺選手やいろいろな方と知り合い、それがきっかけでオプトメトリーを知ってもらう機会がだんだん増えてきたという感じです。
 イプラスジムはいかにして生まれたか?
志賀 内藤先生との出会いは、目の関連のお集まりに呼ばれた時でしたよね。
内藤 はい。メガネ屋さんの知り合いに紹介されて、ある子供の脳力開発のスクールを見学に行ったのです。そこでは独自のトレーニングにプラスして、志賀先生の瞑想や思いかたを取り入れてやっておられていたんです。その時、志賀先生を知り、瞑想っておもしろいなと興味を持ったんです。それから、メガネ屋の勉強会の集まりに先生を講演者としてお呼びして初めてお目にかかりました。
志賀 振り返ってみると、その時に招いていただいて、目に関係ない脳波のお話をして、違和感や変な印象を与えたのではないかと心配していたんですよ(笑)
内藤 そんなことないですよ(笑)
志賀 そうですか? それともうひとつ、先生はお忘れかも知れませんが、テレビ放映でご一緒だったことがあります。
内藤 それもありましたね。
志賀 テレビ放送で、七田チャイルドアカデミー(以下「七田CA」)の子どもたちの能力について、私の見解を求められてお話したんです。その番組のなかですよね?
内藤 はい。
志賀 オプトメトリーのお話もあって、期せずして、テレビの番組が取り持った縁もあるんですよ。
内藤 はい、95年でしたね。
志賀 当時、七田CAは、大人向けの脳力開発プログラムを探されていて・・、ですからメンタルトレーニングに関心をお持ちで、私とは少し交流があったんですね。そのときにテレビで内藤先生のビジョントレーニングの解説を観てひらめかれたようでした。考え方が科学的だし、何よりもトレーニングがおもしろいので、これだ!ということになって。七田CAから内藤先生のトレーニングとジョイントできないだろうかと相談されました。「名古屋の内藤先生ですか?」と尋ねたら、そうだということで・・・、なんとか会えないだろうか・・・と。でも、ずいぶん昔にお会いしただけですからね。私が連絡しても、たぶんお忘れだろうと躊躇していました(笑)
内藤 そんなことないですよ!(笑)
志賀 ところが思いは通じる! というか、そのときタイミングよく内藤先生から講演会のご案内をいただきました。
内藤 アメリカからオプトメトリストをお呼びして、東京で講演会を企画していたんです。そこで、今まで関わった方にご案内を差し上げていて、志賀先生にもご招待の案内をだしたんです。
志賀 あまりのタイミングのよさにびっくりしました。絶好のチャンスだから七田CAを講演会にお誘いして、内藤先生がお忘れでなければ紹介しようと・・・(笑)内藤 忘れていたら招待しませんよ!(笑)
内藤 それがご縁で話が弾んで・・、偶然と必然が重なった感じですね。あのときご案内をいただかなかったらイプラスジムはできなかったかも知れませんよ。
 おもしろくないメンタルトレーニング
志賀 脳力開発トレーニングジムをやろうというお話が出たときはどう感じられましたか?
内藤 志賀先生を存じ上げていたので、前向きに考えられました。志賀先生じゃなかったら、わからなかったですけれど・・・。
志賀 ビジョントレーニングもそうでしょうが、メンタルトレーニングは続けて練習することによって反射ができて自分のものになる。だからセミナーや講習などに1回参加してもらっただでは、納得は得られても力にならない。ある程度の期間、継続して練習してもらいたいわけです。スポーツジムのようにね。でもメンタルトレーニングは、正直に言いますと通いたくなるような面白さが全然ない。そこへいくとビジョントレーニングは、トレーニング自体が面白いですよね。トレーニングを楽しんでいるうちの力が身につく。このビジョントレーニングの面白さにひきつけられて継続したくなるでしょうから、ついでにメンタルトレー ニングもやってもらう・・・こんな作戦でした。右脳開発トレーニングも面白いし有益なのですが、大人には抵抗感がある・・・。そこで、メンタルトレーニング・ビジョントレーニング・右脳開発トレーニングを、いずれ融合するにしても、とりあえず3つを組み合わせて提供できればと思っていましたので、内藤先生の承諾が得られた、という話を聞いて大変うれしく思いました。
内藤 僕もうれしく思っています。トレーニングは融合であり、広がりであると思います。目標をもってやれば、ビジョンとメンタルで、相乗効果がでて、それぞれが非常に高まると思いますね。
志賀 ビジョンとメンタルとの相乗効果は確かに大きいですよね。ビジョントレーニングを積み重ねると視野が広がるじゃないですか。視野が広がると、意図するかどうかは別として見え方が変わるでしょ。見え方が変わると、考え方、価値観、大げさに言うと世界観、人生観まで変わりますよね。もっと広い視野に立って考えよ! なんて言われても肉眼の視野が狭ければ、考え方・感じ方も狭くなって当然です。だから、ビジョントレーニングはメンタルに強い影響を与えているわけです。ビジョンとジョイントできて大助かりなんですよ。
内藤 それもありましたね。
志賀 それはビジョンでも言えることですよ。メンタル的にみていい状態がビジョントレーニングによい結果をもたらしますから。
 脳力が働くためには・・
内藤 目を動かす筋肉はついているけれども、ちゃんと動かしていない人もいる訳です。そういう意味ではもともと持っているものの使い方を覚えると言うものでもあるし、また逆にいえば、全く新しい使い方を覚えて、新しい自分の可能性を開いていくと言う意味でもある。イプラスのトレーニングは、薬を飲むわけでもなく、ややこしい機械を使うわけでもなく、本来会員さんが持っているものを上手く引き出せるよう感覚的なものを鍛えていただく指導をしていますから、脳力を「磨く」ということがいえるかもしれないですね。
志賀 新しい能力を開発する前に、私たちが本来持っている脳力を目醒めさせ、役立つように磨くことが大切ですよね。人の脳は、生物進化のなかで環境順応性が高い構造を備えてしまったので、どのようなことでも適応できる力があります。本来は自然環境の中でその力を発揮するわけですが、知恵で構築した社会環境に順応しているわけですから、生物的には不自然な力までつけてしまいました。逆に言えば、生物として備えておくべき力が退化したと見ることもできます。社会は経済が原則で動いていますから、科学技術を駆使してバーチャルリアルティーの世界でごまかしています。脳はみごとにごまかされていますが、実は機能的に退化しているわけです。たとえば、自然の美しい情景に触れればいいのですが、時間とお金がないので、自宅に大きなスクリーンを備え、DVDの映像を楽しむ。BGMと心地よい香り、理想のアメニティー空間でくつろぐ。でも観ている光はRGBの3原色だけ。ここで聴く音は50~2万?の可聴音。香りも石油化学の合成物。このような空間で本当に癒されるのだろうか・・・・。ひとたびこのような空間に順応してしまうと、実際の自然環境では癒されなくなってしまう・・・・。本物の犬は臭いし喧しいからアイボで癒してもらう。人との会話が煩わしいのでメールで済ませる。便利な道具を使えば使うほど、人間性が損なわれていく・・・。この変えようのない流れの中で、イプラスジムの活動が大切な役割を果たすと思っているのです。
 これから・・・
内藤 日本にはオプトメトリーの制度がないので、視力や、目が健康であればOKという考え方がまだまだ根強いです。ビジョントレーニングのお話をすると、みなさんびっくりされるんですね。10年前に比べればずいぶん目に関する情報というのは変わりました。しかし、それでも遅れていると思います。アメリカでは、眼の検査の選択肢としてオプトメトリーが浸透していますからね。
志賀 その点ではメンタルトレーニングという言葉は日本でもよく使われてはいるけど、実際にどのようなことをするのかは不透明ですよね。スポーツでも、誰がどのように指導しているのかは分からない。指導内容も秘密で、根性論から催眠まで、トレーナー個人の好き勝手で行っているような気がします。メンタルトレーニングはスポーツだけでなく、受験生や社会人にも有効ですから、標準化されて、理想的にはグローバルスタンダードが確立されて公教育の中で実践されるべきものだと思います。とは言っても現実には無理でしょうから、せめてイプラスジムのノウハウがスタンダードとなるように完成度を上げて開示できるようにしたいですね。そのための第一歩として、イプラス脳力開発トレーニング協会を組織化して、多くの専門家が研鑽できる場になればと思っています。
内藤 何人か日本でビジョントレーニングの活動をしている方がいらっしゃいますが、組織としてというのはないですね。今後もイプラストレーニング協会と協力して、幅広い活動をしていきたいです。
志賀 本日はどうもありがとうございました。これからもイプラストレーニングを一緒に盛り上げていきましょう。


< 2005年2月12日 >
    SCAビルにて 岸澤香織
 EBAニュース 第1回 イプラス脳力開発トレーニング協会 定例理事会

第1回 イプラス脳力開発トレーニング協会 定例理事会
開催日時:平成17年2月17日(木) 14:00~17:00
参加者[理 事]
工学博士 志賀一雅
米国公認オプトメトリスト 内藤貴雄
臨床スポーツ心理学者 児玉光雄
心理カウンセラー・文学博士 阪本恭子
関東キタック販売(株)代表取締役 小林三石
(株)日本脳力開発研究所 代表取締役 藤山守重
(株)七田チャイルドアカデミー 師範・専務取締役 田上康二

ゲスト
イプラスジム赤羽 代表 小林慶子
イプラスジム姫路 代表 谷口和美
イプラスジム公認外部指導トレーナー 島袋松秀

その他
イプラス脳力開発トレーニング協会 スタッフ

去る2月17日に第1回「イプラス脳力開発トレーニング協会・定例理事会」が開催されました。ご参加いただいた先生方はじめ関係者は、終始なごやかな表情で今後に向けての展望を語ってくださいました。
以下がご参加いただいた皆様よりのメッセージです。

志賀理事長より この協会発足により、個人の意見でなく、今後はあくまでも協会の意見ということで脳力開発に関する情報を発信していきたいと思います。また定期的な理事会を開くことにより、そこで様々な意見を出し合い、昨今の脳力開発に関連する先生方、もしくは企業においてクローズされている情報をできうるかぎり共有することから、より一般への普及を図れるのではないでしょうか?まずは理事の先生方にこの理念にご賛同いただき、啓蒙を勧めていただくことから「イプラス脳力開発トレーニング協会」をスタートさせたいと思います。
内藤理事より 現在「脳」に関するテレビ等の露出で注目されているが、あくまでその「中身」が重要です。トレーニングを必要としているユーザーの方に、より良い情報やトレーニングをご提供できる環境を作ることが協会活動の根幹ではないでしょうか。
児玉理事より 自身の活動における「スポーツメンタルトレーニング」などで協会のサポートをさせていただきたいと思います。今回の協会設立は喜ばしいことです。できうる限りのご協力をさせていただきたいと思います。
阪本理事より 社会に開かれた中立的な立場で脳力開発をお伝えしていくことは、これからの時代においてさらに重要になってくるはずです。一般の方はもちろんですが学校やデイサービス、病院も含め社会全体に発信してゆく活動につなげればと思います。
小林理事より 私もイプラスジムに2年以上通っておりますが、そこで一緒にトレーニングしている方、もしくは現在、実社会で悩んでいらっしゃる人などにとって、イプラストレーニングの存在は本当に大きなものと考えている。全面的に協力していきたい。
藤山理事より 60歳以上の脳に関する問題が社会問題となっている。トレーニングを通じてご提供できることは、今後さらに増えていくことが予想されます。この協会そのものがデータを出して学会を開けるような形まで持っていければ、大きな社会貢献になるでしょう。
田上理事より 七田チャイルドアカデミーを通じて「新しい教育の必要性」を痛切に感じております。より多くの人に認知していただき、充実した協会活動ができれば「子供からシニアまでの新しい教育」の可能性が繋がっていくのではと考えます。
小林慶子代表より 今イプラスジムで提供されているものが、この協会を通じてよりみなさんの身近なものになっていくことを期待します。協会が会員・FCを含め一体となれるものにしていきたい。
谷口和美代表より 現場の意見を協会に活かし、より良いものにしていくことが自分自身の役割であると考えます。トレーニング内容が現場でより充実したものになる為に、EBAの役割は非常に大きなものであると考えています。
島袋トレーナーより 私の活動拠点は地方(沖縄)で「情報」が少なかったので、「協会誌・ニュービジョン」その他さまざまな情報を提供していただけることは大変有難い。地元の学校や企業へフィードバックしていきたい。
 人生を成功させる奇跡のテクニック 4回連載 児玉光雄 第1回
児玉光雄
京都大学工学部金属冶金科入学。 住友電気工業(株)入社。研究開発本部に所属。 カリフォルニア大学ロスアンジェルス校大学院材質工学科に入学。 同校工学修士号取得。 住友電気工業(株)を退社。 米国オリンピック委員会スポーツ科学部門の客員スタッフとしてスポーツ科学を研究。 鹿屋体育大学助教授に就任。 専門は臨床スポーツ心理学、体育方法学。 日本体育学会会員。 日本スポーツ心理学会会員。 右脳活性プログラムのトレーナーとして多くの受験雑誌に右脳開発トレーニングを提供。 自ら名付けた「右脳IQ」という概念を日本に広めるために尽力している。

 多くの人々が自分の夢をかなえることなくこの世に終わりを告げています。夢を達成できなかったのは彼らの願望が弱すぎたからでしょうか?
そうではありません。夢を形にするというテクニックを知らなかったために達成できなかったのです。
 願望達成理論の第一人者であるジョセフ マーフイ ーは、「願望を達成したかったら、とにかく形にすること」と説いています。願望というのは、脳裏に一瞬浮かび上がるだけのただの幻に過ぎません。つまり夢をただ心の中で願うだけではまったく何も動かないのです。
 この世のなかには、自分の夢を次々と達成していった、ほんのひと握りのいわゆる天才と言われる人々がいます。彼らの共通点はおそろしいほどのモ魔だったということです。彼らは頭の中に浮かんだアイデアを、それこそ手当たり次第メモに書きまくってい
ったのです。
 それだけではありません。彼らは暇を見つけては、その言葉を声に出して読み上げ、具体的な映像としてイメージする作業を繰り返したのです。
 あなたがお金持ちになりたければ、「金持ちになりたい」と願うだけでは弱過ぎるのです。「紙に書き、声を出してそれを唱え、視覚的なイメージとして描く」作業を毎日繰り返しましょう。潜在意識の中に保有している、いわゆる「火事場の馬鹿力」さえ発揮できれば、誰でも金持ちになれるのです。
 漠然とした空想を具体的な形にして、それをイメージする作業を頻繁に繰り返しましょう。夢の実現の成否はすべてこの行為をするか、しないかにかかっているのです。文字を書くことにより手が動いて、それが潜在意識を刺激するのです。金額の文字が視覚を通して脳に届いて、メッセージが言語を支配する脳の領域に訴えます。
 同時に、目標とするお金を手にいれているシーンを視覚的にイメージすることにより、大脳新皮質の視覚野にそのイメージが鮮明に記憶されます。最後に声を出して読み上げることにより、そのメッセージが聴覚野に届くのです。
 脳の様々な領域を刺激して潜在意識に訴えれば訴えるほど、願望が実現する確率は驚くほど高まります。異なる感覚器官を動員して、脳の様々な領域に実現したい夢を記憶させない限り、あなたの夢は実現不可能なのです。
 獲得したい具体的な金額を形にして、あなたに備わった視聴覚という感覚器官を目いっぱい活用して潜在意識に記憶させましょう。そうすれば、驚くほど簡単にお金はあなたの元に集まってくるのです。
 ここで簡単に自己イメージについてお話をしましょう。タイガー・ウッズは、いとも簡単にロングホールでイーグルを奪います。あるいは、イチロー選手は淡々と安打の山を積み重ねていきます。このように、彼らのパーフォーマンスを観察すると、「上手くやることは難しくなく、むしろとてもやさ
しいように思えてくる」のです。
 彼らと並の人間を隔てているものは何なのでしょうか。それは抱いている「自己イメージ」の違いなのです。いくら「努力」を積み重ねても、「自己イメージ」の描き方を間違えば人生を成功に導くことなどできません。
 逆に、それほど努力しなくても、あるいは、それほど才能に恵まれていなくても、「自己イメージ」の描き方がうまければ、あなたの願望は次々と叶い、幸せを勝ち取ることができるのです。
 それでは、「自己イメージ」とは何でしょう。「自己イメージ」と「願望」の決定的な違いは、「自己イメージ」は確固とした信念であり、「願望」とは「そうありたい」という淡い期待に過ぎないということです。 同じ状況にあっても、人によってその捉え方はさまざまです。「勝ちたい」という神頼みの人もいますし、「当然勝つさ」と決めつけている人もいます。
「勝ちたい」というのは、単なる願望に過ぎませんが、「当然勝つさ」というのは信念です。金メダリストは、「当然勝つ」という信念を持つから驚くほど厳しい練習に耐えられるのです。単なる淡い願望しか描けない並の選手は自己イメージの描き方がまずいために厳しい練習に耐えられないのです。つまりビジネスで成功したり、ゲームに勝つためには、それにふさわしい「自己イメージ」を抱くことです。
「自己イメージ」とは、自分という人間の捉え方のことです。「単に毎日の練習を消化すればいい」としか捉えられないのが並の人間。「日々着実に進化していく」と考えられるのがチャンピオン。すべて抱いている「自己イメージ」の違いが、並の人間とチャンピオンとを隔てているのです。
 たとえば、ここに同じセールスの才能を持った二人のセールスマンがいます。一人は、「一カ月に車を5台売る」というノルマを設定しているセールスマン。もう一人は、「一カ月に車を30台売る」という信念を持って仕事をしているセールスマン。この二人の才能は同じであっても、セールスの成果はまったく違ったものになるのです。抱く「自己イメージ」の違いがそうさせているのです。
 トーナメントで同じ70というスコアで回ったとき、並のツアープロは「今日はまずまずの出来だった」と考えてクラブハウスに直行してシャワーを浴び始めます。ところがタイガー・ウッズは違います。70というスコアでホールアウトすると、「今日はたくさんミスショットがあった。明日のラウンドに備えてショットの調整をしておこう」と考えることができます。だから、シャワーを浴びる前に練習場に行き1時間かけて今日の調子の悪かったクラブの練習に精をだすのです。
 このように、並のツアープロとチャンピオンとでは、脳内に存在する「自己イメージ」がまったく違うのです。つまり、レベルの高い自己イメージを
描いて自分に厳しい人間しかこの世の中では成功できないようにできているのです。
 もちろん、努力を積み重ねることも大切です。ただし、低いレベルの自己イメージを描いている限り、いくら努力しても自ずと限界があることを理解してほしいのです。
「自分の人生を実りあるものに導くために、何かが変わらなければならない」と、多くの人々が考えています。ところが、ほとんどの人々が外部の状況が変化することを期待します。これではいつまで経っても事態は変化しません。 一方、チャンピオンは内側にある「自己イメージ」をどんどん高めていくことに全力を尽くします。これは、その気になれば誰でもできるのです。
「自己イメージ」を変えることから始めてみましょう。そうすれば、あなたは案外簡単に自己実現を成し遂げることができるのです。

 ジムレポート イプラスジム赤羽 代表 小林 慶子

 この度は、「イプラス脳力開発トレーニング協会」の発足おめでとうございます。
 重ねて機関紙「ニュービジョン」の発行おめでとうございます。
 栄誉ある第一号の紙面を飾らせていただける喜びをかみしめて、心して協会の発展の為に尽力する所存でおります。どうぞ宜しくお願い致します。
 私どもイプラスジム赤羽は、「脳力開発トレーニング・イプラスジム」のフランチャイズ、日本第一号として地味にオープンしましたが、現在、多数の会員の皆様に支えられ、二年半を迎える事が出来ました。
 現在、読売巨人軍の小久保選手を筆頭として、野球、サッカー、ボクシングなど、プロスポーツの世界で活躍をされている皆様、そして数多くの一般会員の皆様にお力を頂き、このイプラスジムの素晴らしいトレーニング内容を世に広めるべく、日夜奮闘している次第です。
 今後、精神世界において現在の若年層は特に深い迷路に入り込んでいく状況にあります。そんな中、「脳力開発トレーニング・イプラスジム」の存在価値はより高くなりつつあります。
 本来であれば、学校教育の中でなされなければならない取り組みを、営利を追及しなければならない一企業が行なう、というジレンマを抱えての営業は悩み多いものですが、しかし、実り多いものです。
 今後は協会のご協力のもと、スタッフ一丸となってイプラスジムの脳力開発トレーニングを広めていく為に努力していく所存です。そして沢山のイプラスジムが皆様のおそばにある、という環境を作りましょう。どうぞ応援、よろしくおねがいいたします。

 岸沢香織のイプラス体験記

右脳って?脳波って?メンタルって?ビジョンって?何も知らない脳力未開発者がイプラスジムに潜入。そこで見たこと、聞いたこと、感じたことを赤裸々に綴る体当たりドタバタ体験記。
脳力開発の現場を誌上で大公開します。

 緊張しながらも期待に胸を膨らませてやってきたイプラスジム。周りを見渡すと、パソコン・白板・みたこともない機械や道具がずらりと並んでいます。一緒にトレーニングを受けるみなさんは、トレーナーさんと冗談を交えながらなごやかな雰囲気。しかし、何が起こるか想像もつかない私はドキドキ最高潮、不安いっぱいです。

 まずは、目や手・体を動かすことで動体視力などを向上させるビジョントレーニングをするとのこと。指やお手玉などを使って目を鍛える練習は無事にこなしたのですが、『シンガン』を使った訓練では、大騒ぎしてしまいました。『シンガン』とは、横2m縦1mぐらいのボードに、縦横等間隔にボタンがついている機械で、簡単にいうと「もぐらたたき」のボタンバーション。もぐらが穴から出てくるのでなく、ボタンに数字が表示されるのです。この3×3の9個のボタンに偶数が表示されたときだけボタンを押すのですが、これがとても難しい。0から8までの5個の数字だけを追えばいいのに、奇数をたたく、表示されている場所が探せないと散々。負けず嫌いの私は、「いやー、まてー、どこだっ、うりゃー」と気がついた時には叫んでいました。
 さて、気をとりなおして、次のメンタルトレーニングへ進みます。リラックスを促す、深呼吸の練習をしました。ちで座ると、心地よい音楽が聞こえてきました。音楽に耳を傾けていると、トレーナーさんが深い温かい声で、深呼吸の仕方や気持ちのよいイメージ方法を説明してくれます。すると、手とお腹が温かくなりふわーとしたいい気分になり、眠りそうになってしまいました。これではトレーニングになっていないような気が‥次に映像を記憶する練習をしました。これは右脳を鍛えるトレーニングのようです。宝石やビールのカードを、トレーナーさんが読み上げながら素早くめくるのを覚え、カードをみて名前などを答えました。他にも記憶する練習をしたのですが、ほとんど覚えられません。目に焼き付けたと思ったのに、ひとつ思い出したらほかをすっかり忘れているのです。右脳どころか、自分の脳がちゃんとあるのかどうかさえ不安になったぐらいです。
 最後はパソコンを使っての脳波測定。「すごい、TVで見たことあるかも」と大興奮の私は、隣の人を観察したり、鳥の声が聞こえるとキョロキョロしたり、不審者そのもの。結果は、当然のことながら、リラックス指数は低くストレス高めでした。リラックスを測定できることにとても驚きましたが、さらに「訓練すれば、常にリラックス状態でいることができますよ」のトレーナーさんの言葉には、驚きを通り越して疑いの視線を送ってしまいました。ごめんなさい。

 はじめての体験は、これでおしまいです。興奮状態だったのであっという間でした。体験前は特殊な訓練をするのだと重く考えていましたが、実際は使いこなせていない自分の機能を、楽しく練習して身に付けるジムという印象に変わりました。今までとは違う視点でたくさんのことにチャレンジするのでわくわくします。楽しかったというのは続けてみたくなる最大の要因ということで、もうしばらく通ってみることにしました。次回はどんな失態をしでかすのやら‥

岸沢香織
会社員時代、社内報に書いたエッセイをほめられ、その気になって勢いでライターに。現在は、書評・インタビューなどを中心に活動中。